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ホワイト・ライズ [映画 *は]


ホワイト・ライズ [DVD]
「ホワイト・ライズ」、観ました。

婚約者同伴で訪れたレストランで、マシューは偶然にもかつての恋人・リサの後姿を見かける。
彼女は2年前、マシューの前から突然姿を消したのだった。
リサを忘れられないマシューは彼女を探し始めるのだが・・・。

彼から去ってしまった元カノのリサを捜し求めて、マシューが奔走する現在。
リサと出会いやがて恋人同志になっていく2年前。
物語は、この2つの時間が織り合わさる様に進んでいきます。

仕事に結婚・・・新しい人生を歩もうとしていた矢先、マシューはリサに出会ってしまいます。
彼女の声を耳にし後姿を見たことで、今もリサを忘れられない事に気付くマシュー。
止めようのない衝動に突き動かされ、彼はリサを探す決心をする。
レストランに残された手がかりを元に、彼女のアパートを突き止めたマシュー。
しかしそこに住んでいたのは、リサという名前ではあるが全く別人の女性だったのです。
自分が見たリサは、あのリサでは無かったのか?
混乱するマシューですが、彼だけではなく映画を観ているこちらも同様に混乱してしまいます。

2年前、偶然リサを目にした瞬間から恋に落ちたマシュー。
そして愛し合うようになった2人は甘い時を過ごします。
リサがマシューの前から姿を消すまでは・・・。
一組の恋人達の軌跡を振り返りながら、さて、これがどういう風に現在に繋がっていくのか。

なかなか先が読めずにいました。
後から思うと、あちこちにヒントみたいなのは散りばめられていたみたい。
監督さんが「ラッキーナンバー7」の人という事です、なので普通のラブストーリーよりは、かなり凝った作りになっていたのではないでしょうか?

それにしても・・・(ネタバレ、反転します。 “人の恋路を邪魔する奴は・・・”とかなんとか言いますが、ローズ・バーン演じるアレックスは困ったもんです。あんなことをしてたらロクな人生にならないよ~。罪の無い人(マシューのお友達)を騙すような事したり。第一、自分を見つめてくれてない人とどうにかなったって虚しいだけだよ~。それは自分が一番感じることだと思うよ~。確かに彼女の方が先にマシューに恋した、てのも分かるのですが、こればかりはどうしようもない。策を練って右往左往する彼女が、愚かだけど哀れになっちゃった。演じたローズ・バーンが上手かったです。

冬のシカゴを舞台にした本作。
身を切るような寒さの中で想い人を待つ、なんてのは真夏に見てもあんまり実感が湧かないもの。
今の寒い季節だからこそ、より作品世界の中に感情移入できる気がしました。
真冬にオススメの1本です^^

WICKER PARK  (2004)
 監督 ポール・マクギガン
 ジョシュ・ハートネット ダイアン・クルーガー ローズ・バーン
 マシュー・リラード クリストファー・ガズンズ ジェシカ・パレ

パッセンジャーズ [映画 *は]


パッセンジャーズ 特別版 [DVD]
「パッセンジャーズ」、観ました。

飛行機事故に遭いながらも、奇跡的に生還した5人の乗客。
彼らのトラウマを解消すべく、治療にあたるのはセラピストのクレア。
カウンセリングを行いながら事故の記憶をたどる生存者たちだったが、やがて彼らは次々と姿を消し始める。
事故の裏に隠された真相があるのでは、と疑い始めたクレアは・・・。

ひゃ~~、アン・ハサウェイ。可愛いですね~。
何といってもあのタレ目な瞳がいい^^
大きな瞳のせいか若干化粧が濃く見えたりしますが、ノーブルな雰囲気が漂う彼女。
今回は物語の役柄に合わせてファッションも抑えたトーン。
黒いシンプルな衣装は彼女のメリハリの利いた顔立ちを美しく際立たせてました。
って、映画の内容とあんまり関係の無い感想から始まってしまいました^^;

それと言うのも、映画の前半分は淡々としてるというか、展開に盛り上がりが無くて若干退屈気味。
なのでアン・ハサウェイにばっかり注目してたり・・・^^;ハハハ
生還者のうち、1人を除く4人と集団でセラピーを行い始めたクレア。
4人とも事故のショックで、当時の記憶は曖昧だったりするのですが、話し合いをする内に微妙に意見の食い違いが出始めます。
何かが引っかかるクレア、そうする内に一人、また一人とカウンセリングを欠席し始め、姿を消していく生還者たち。
事故の裏には何かがあるのではないか、クレアは疑問を膨らませて行きます。

生還者でたった1人、診察を拒否したのがエリックという男性。
クレアは彼にもカウンセリングを受けさせようと家を訪ねます。
エリックは事故の事は何も覚えていないし、自分は平気だと言いますが、明らかに何かに怯えている様子。
親身にエリックの家を訪ねていくうちに、やがてクレアは彼に惹かれている事を自覚するのです。

何か大きな謎があるんだろうけど、そこに行き着くまでが結構平板な感じ。
人が消えてるといっても、ジャーンっと盛り上げてドキドキさせるっていう風でもないし。
でも最後まで観ると、これはサスペンスや謎解きというお話では無いのかな、と思います。
とっても(ネタバレかな、反転します スピリチュアルなストーリー。 そして、魂で結ばれた恋人達のお話ってことでしょうか。 前半のあの淡々としていたのは、何となく夢の中の出来事のような、もやもやした(この世ではない)雰囲気を出そうとしての事だったのですね。

最後のオチは、途中から見えてきちゃうかもしれませんね。
でも、ちゃんと納得の出来る終わり方だったし、ちょっと切なさの余韻が残る終わり方でもありました。

PASSENGERS  (2008)
 監督 ロドリゴ・ガルシア
 アン・ハサウェイ パトリック・ウィルソン デヴィッド・モース
 アンドレ・ブラウアー クレア・デュヴァル

バルカン超特急 [映画 *は]


バルカン超特急 (トールケース) [DVD]
「バルカン超特急」、観ました。

ヨーロッパを走る列車の中で、忽然と姿を消した一人の女性。
彼女は“ミス・フロイ”と名乗る中年女性。
旅の途中で彼女と知り合い、一緒に列車に乗り込んだアイリス。
うたた寝から目覚めると居なくなっていたミス・フロイを探すが、車内に見当たらない上、周りの乗客はそんな人は知らない、と口を揃える。
納得できないアイリスは必死の捜索を始めるが・・・。

アルフレッド・ヒッチコック監督の1938年の作品。
とある山奥のホテルのロビーから、物語の幕は開きます。
大雪のため足止めを余儀なくされた乗客たち、その中にミス・フロイをはじめ、アメリカ娘のアイリス、後にアイリスと共ににわか探偵となってミス・フロイを探す事となる青年・ギルバートの姿も。
人物紹介を兼ねたこのホテルのシーンですが、一方では密かに事件も起こっていて・・・。
次の朝、列車に乗り込むミス・フロイを不穏な影が付きまとっているような気配。
偶然、旅の道連れとなったアイリスも不可思議な事件に巻き込まれていきます。

動く密室である列車の中、乗客が一人居なくなったというのに、周りは誰も知らないという。
アイリスは気の強い活発なお嬢さんで、周りの状況に納得できず大騒ぎするのですが、段々と訳が分からなくなってしまうのです。
自分の中でも“ミス・フロイ”の存在が不確かなものになっているのが悔しいし、腑に落ちない。
その騒ぎを聞きつけて、ギルバート青年がアイリスの味方に加わります。

“存在自体が消えてしまう”というミステリーに、釘付け~^^
今から70年も前の作品ですが、全然関係なく楽しめました。
起こっている事件はとっても不思議なのですが、どこと無くほのぼのとした空気が感じられます。
にわか探偵の男女2人が、最悪の出会いをするものの、事件を通してその関係が変わっていく、ラブ・コメディのような所があるのもその理由の一つかも。

この作品、観ていてちょっと前にあったジョディ・フォスターの「フライトプラン」を思い出してしまいました。あちらは飛行機で、いなくなったのは娘でしたが、シチュエーションはそっくりです。
「バルカン超特急」にオマージュを捧げているのか、ネタバレ、反転(窓に書いた文字(フライトプランはハートの落書き)が浮き上がる)と言う、まったく同じエピソードも・・・。
こんな風に、知らずに観ていたけど過去作品から引用された映画って、他にもあるかもな~^^

バルカン超特急  (1938)
 監督 アルフレッド・ヒッチコック
 マーガレット・ロックウッド マイケル・レッドグレーヴ ポール・ルーカス
 グービー・ウィザース リンデン・トラヴァース メイ・ウッティ

フールズ・ゴールド/カリブ海に沈んだ恋の宝石 [映画 *は]


フールズ・ゴールド/カリブ海に沈んだ恋の宝石 [DVD]
「フールズ・ゴールド/カリブ海に沈んだ恋の宝石」、観ました。

トレジャーハンターのフィンはその昔、カリブ海に沈んだ王家のお宝を探している。
フィンの妻・テスはそんな彼に愛想を尽かし、離婚届を用意して会いに来る。
そんなテスをはじめ、力を貸してくれる大富豪や、お宝を狙うギャングを巻き込んで、南の海でのトレジャーハンティングが始まる。

青く透き通る海と、南の島で繰り広げられるアドベンチャー。
まさに今の季節にピッタリの、真夏の光景が広がります。
ちょっとしたリゾート気分を味わえました~^^

それでは中身はどうかと言うと、これが微妙・・・^^;
基本的にコメディテンポでお話はドンドン進んでいきます。
お宝がどの辺りに沈んでいるのか、当てずっぽうに探すのではなく、大学で歴史を学んだテスの根拠に元づく推理と、フィンのハンターとしての経験の融合って感じ。
その推理を劇中で展開するのですが、こちらが良く理解出来ないうちに(^^;)話は先に行っちゃってる。
観客に一緒に推理をさせてストーリーに引き込ませる・・・ってんじゃなくて、とりあえずテンポよく進めますよ~てな具合って言うのかな。
軽めなノリで作られているのは分かるのですが、多少こちらも一緒に推理を楽しむようにしてくれないと、面白いとは思えないよんっ。

何となく嫌な予感はしてましたが(笑)、「10日間で男を上手にフル方法」のコンビという事でちょっと見てみたかったのです。
小麦色に日焼けした2人は、相変わらずスタイルいい。(でもマシュー・マコノヒー、ムキムキを見せすぎ?^^)
大富豪役にドナルド・サザーランドも出てたけど、娘との間の確執とか、ちょっと中途半端なエピソードであんまり活躍してなかったかも。

今年の夏は海やプールはおろか、ろくに出かけてもないので、その代わりと言っちゃなんだけど、とりあえずキレイな海を堪能しました^^
そう言えば、もうすぐ夏休みも終わりですね・・・。

FOOL’S GOLD  (2008)
 監督 アンディ・テナント
 マシュー・マコノヒー ケイト・ハドソン ドナルド・サザーランド
 エアン・グレムナー アレクシス・ジーナ ケヴィン・ハート

プルーフ・オブ・マイ・ライフ [映画 *は]


プルーフ・オブ・マイ・ライフ [DVD]
「プルーフ・オブ・マイ・ライフ」、観ました。

天才数学者であった父親・ロバートを亡くし、失意に沈む娘のキャサリン。
父親は5年の間、認知症を患っており、現実と虚構の間を生きていた。
1人で父親を看てきたキャサリンだけに、心に空いた穴は大きい。
ロバートが5年を掛けて書き溜めた多数のノートがあり、かつての教え子・ハルは目を通したいから、と家を訪ねて来ている。
彼は何かとキャサリンを気遣うが・・・。

父を亡くし、その現実に向き合う事に苦しみを感じる主人公・キャサリン。
数学者として若い内から数々の功績を残した父。
キャサリンはその父親の遺伝子を受け継いでいて、かつては大学で学んでいたけれど、父の看病のため退学。
病んでもなお、数字と向き合い続けた父を間近で見てきた。
キャサリンは父親譲りの才能を持つ反面、もしかしたら自分も父と同じように現実と虚構の入り混じる世界に生きているのではないか?と、不安に駆られてもいた。
そんな、不安定で脆い精神状態のキャサリンを、グウィネス・パルトロウが熱演しています。

ロバートの書いたノートは、その殆どが数学的には意味の無いものであったけれど、ハルは熱心に訪れる。
ハルとキャサリンは過去にも面識があり、父がまだ教授として弁を執っていたときに研究室で顔を合わせていた。ノートのためもあるけれど、もちろんそれだけで来訪しているのではない事は、キャサリンも気付いている。
それでも、自分を気遣ってくれるハルに当たり散らしてしまう彼女。
この辺りの演技も真に迫っていて、観ているこっちまで痛々しい気持ちになります。
葬儀のために帰ってきた姉とは折り合いが悪く、それも彼女の神経を撫でる。

そんな時、父親のノートから世紀の大発見とも言える“証明”が発見されるのです。
発表すれば世界はアッと驚くと言う・・・。
ハルは大喜びしますが、キャサリンはそれを書いたのは父ではなく、自分だと主張。
それをにわかには信じられない周りとの摩擦が、またしてもキャサリンを傷つけていく・・・。

あまり身近には感じられないかもしれない(^^;)数学の世界を通して、1人の女性が悲しみを乗り越え、自分の道を見つける姿を描きます。
偉大であった父親と同じ道を歩き、その大きな存在を超えて進まねばならないという不安。
それと同時に、もしや自分はそれを越えてしまったのではないかという戸惑い。
また、かけがえのない存在が消滅していくことを認めねばならない喪失感。
少しずつではあるけれど、それらと向き合う覚悟を決めていくキャサリン自身の再生の物語。
側で見つめるハルの存在が、彼女を勇気付けます。

地味目ではあるけれど、グウィネス・パルトロウ、ジェイク・ギレンホール、アンソニー・ホプキンスとキャストも充実。
「恋に落ちたシェイクスピア」でパルトロウとコンビを組んだ、ジョン・マッデン監督作品です。

PROOF  (2005)
 監督 ジョン・マッデン
 グウィネス・パルトロウ、ジェイク・ギレンホール、アンソニー・ホプキンス
 ホープ・ディヴィス ダニー・マッカーシー

フェイクシティ ある男のルール [映画 *は]


フェイク シティ ある男のルール<特別編>  [DVD]
「フェイクシティ ある男のルール」、観ました。

ロサンゼルス市警の捜査官・トム(キアヌ・リーヴス)は事件解決のためならば、危ない橋を渡るのを厭わない。
時に過激な結果になりがちの彼の捜査を、同僚達は持て余し気味であったが、上司のワンダー(フォレスト・ウィッテカー)はトムの理解者であり同志だった。
そんなある日、トムの目の前で元パートナーだった警官が射殺される事件が起こる。捜査を進めるトムは、この事件の奥に潜む陰謀に気付き始め・・・。

汚職にまみれ私利私欲に走る警官たち・・・そんな腐敗しきった警察内部を描いた本作。
過去にも似たような作品が、数々合ったように思います。
うーーーん、どうだろ?
ある一定の作品レベルには達しているのかもしれないのですが、それ程面白く感じませんでした。
何度も使われてきたテーマだけに、どこか目新しい所があったら良かったのですが、“これは!”という個性が見当たらず、平凡な作品という風にも写ってしまいました。
せっかくキアヌ主演、アカデミー俳優(ウィッテカー)も出てるのに、残念。

陰謀の黒幕は、はっきり言うとすぐに読めちゃいます^^;
別に黒幕の正体で観客を“あっ”と言わせるのが本意では無くて、分かっちゃっても全然OKって事なのかもしれませんが・・・。
それにしたらトムが真相に気付くまでが遅すぎるので、つい“いい加減、気付けよっ”なんて思っちゃいました^^;
最後のトムの決着の着け方も、何だかな~。
法で解決はしないんだ、それでいいのか!?・・・なんて(^△^;
ま、トムがああいう行動に出るだろう事を望んでいる輩がいて、結局トムは“いいように使える駒”としか思われて無いって事なんでしょうね・・・。

同じようなジャンルの作品では、デンゼル・ワシントン&イーサン・ホークの「トレーニング デイ」が断然面白いです!

STREET KINGS  (2008)
 監督 デヴィッド・エアー
 キアヌ・リーヴス フォレスト・ウィッティカー ヒュー・ローリー
 クリス・エヴァンス アマウリー・ノラスコ セドリック・ジ・エンターライナー

ビフォア・サンセット [映画 *は]


ビフォア・サンセット [DVD]
「ビフォア・サンセット」、観ました。

先日観賞の「ビフォア・サンライズ 恋人までの距離(ディスタンス)」の続編。
旅行先で偶然出会い一晩を過ごした男女が、半年後に再会する約束をして別れる。
それから9年後、パリの書店で再び出合った2人の姿を描く。

前作で再会を約束したものの、9年が経ってしまったという事は、その約束が果たされたのかどうかは予想が付く所ですよね。(なのでそこには触れずに・・・)
ジェシー(イーサン・ホーク)とセリーヌ(ジュリー・デルピー)はパリの書店で再会します。
連絡先も、名字さえも知らずに別れた男女、しかもアメリカとフランスに離れている2人が会えたのには、ちゃんと理由があってのこと(書店というのもカギです^^)。ここはロマンティックでした。

それにしても9年の歳月はキチンと顔にも表れるものですね。
ふっくらと張りがあり、どこかあどけなさも残した若者だった2人も、それなりに年齢を重ねた顔付きになっていました。
同時にそれぞれが積み重ねて来た人生経験が、歳相応に色々あったのだろうと感じさせます。

9年前と変わらないのは、2人が相変わらずおしゃべりな所。
今度はパリの街を歩きながら。
現実的できわどい話などは前以上にあっけらかんとしている様に思えました、これも歳のせい?^^;
そして会話は、お互いに対する想いを確認したり深読みしたりすように・・・。

結局この2人は馬が合うんだと思います。
もしかしたら9年前、付き合いが始まっていたら、その内お互いの嫌な所も見えてきて、結局別れてしまったか、それは分からないけれど・・・。
そう出来なかった分、折り重なって積もった感情は深い。
ネタバレ覚悟で書いちゃいますが、ジェシーはこの9年の間に結婚をし、息子も1人いるのです。
そんなジェシーが自身の結婚生活についてセリーヌに話すのですが、ここは妻の立場からの目線で見ていて、非常に心中穏やかではいられませんでした^^;
勝ち負けの問題じゃないけど、セリーヌみたいな存在ってかなりの強敵じゃない??なんて。

ラストにかけてのシーンはとても好き。
セリーヌの弾き語りが実に可愛くてね~。
あの歌詞を聴いて、目の前で歌われたら、キュンと来ない人って居ないんじゃない?
最後は含みを持たせて終わったけど、飛行機ちゃんと間に合ったのかしら(笑)

BEFORE SUNSET  (2004)
 監督 リチャード・リンクレイター
 イーサン・ホーク ジュリー・デルピー
 ヴァーノン・ドブチェフ ルイーズ・レモワン・トレス ロドルフ・ポリー

ビフォア・サンライズ 恋人までの距離(ディスタンス) [映画 *は]


ビフォア・サンライズ 恋人までの距離 [DVD]
「ビフォア・サンライズ 恋人までの距離(ディスタンス)」、観ました。

ヨーロッパを走る長距離列車の中で、偶然出あったジェシーとセリーヌ。
意気投合した2人、セリーヌはパリに帰る途中だったがウィーンで途中下車する。
明朝、アメリカ行きの飛行機で帰国するジェシー。
朝までの限られた時間、ウィーンの街を当てもなく歩く2人だった。

誰かに恋するとか、惹かれるって不思議な感覚ですよね。
“男(女)なんて星の数ほどいるじゃないか”なんて言う台詞もあったりするけど。
それでもやっぱり、“この人だ~”と思える相手はそうそういる訳ではありません。
そんな星の数ほどの中から、めぐり合う事が出来た1組の男女のストーリー、それがこの作品です。

列車で一人旅をしていた陽気なアメリカ男のジェシー(イーサン・ホーク)と祖母の家からの帰りだったフランス女性セリーヌ(ジュリー・デルピー)。
出会ってからと言うもの、ほぼ2人の会話で物語は進行して行きます。
例えば家族の話、ある時は幼い頃の思い出話、そして恋愛観・・・。
そんな会話を聞きながら、主人公たちの人となりが私たち観客にも見えてくる様になっています。
上手い。
私はもちろん女性目線なので、もっぱらジェシーを観察していました^^
そして思うのです・・・“なかなかいいヤツじゃないか”と。
ほぼ直感で飛び降りた彼らを、見守る気持ちが湧いて来たりして。

劇中で2人は喋りっぱなし。
たわいもない話から、お互いの過去の恋愛話といった核心を突いたような内容まで、実に様々に。
時間を共有するごとに、互いの価値観を理解するごとに、強く惹かれ合うのが手に取るように見えるのです。
そして切ないのが、2人の時間が朝までの限られたものであること。
出会いのその先に、別れが待ち構えているってこと。

1本の映画に“恋が生まれる瞬間”を焼き付けた作品と言っても過言ではないのでは?
それ位、ときめきと切なさと不安と喜びが入り混じった、恋のはじまりのあの感覚が思い出されました。(遠い目・・・( ̄ー ̄*)フッ)

ウィーンの美しい景色も、若い2人を美しく演出。
彼らの行く末に思いを馳ながら映画は終了したのです。
そしてなんと、9年後の彼らを描いた続編「ビフォア・サンセット」があると!!
観るしかないでしょう、これは。

BEFORE SUNRISE  (1995)
 監督 リチャード・リンクレイター
 イーサン・ホーク ジュリー・デルピー
 アーニ・マンゴールド ドミニク・キャステル ハイモン・マリア・バッテンガー

バンク・ジョブ [映画 *は]


バンク・ジョブ デラックス版 [DVD]
「バンク・ジョブ」、観ました。

テリー(ジェイソン・ステイサム)は幼馴染みのマルティーヌから銀行の貸し金庫強奪の話を持ちかけられる。
彼女が警備会社に勤務する彼氏から聞いた話では、銀行の警報装置に不都合があり、修理の間の何日間かは警報が切られたままだ、というのだ。
その間に2軒隣の空き店舗から銀行まで地下トンネルを掘り、金庫の中の金品を奪うという計画。
中古車ディーラーを営んでいるが、借金取りから執拗な取立てを受けているテリーはこの話に乗ることに。
気心の知れた悪友たちを集め、金庫破りを決行するが・・・。

銀行強盗のためにご近所さんから地下トンネルを掘る・・・っていう話は、過去にコーエン兄弟やウディ・アレンの映画でも観た事があって、“これはデジャブ?前にもこんなのあった?”なんて気分に陥りそうになりましたが(笑)、話が進むにつれ手に汗握るハラハラな展開に釘付けになってしまいました。

貸し金庫の中身というのはまさに秘密の隠し場所と言った感じで、金品は元より犯罪がらみの物品も保管されていた!!
そしてこの話を持ちかけたマルティーヌには実は裏があり、最初からある目的を持ってテリーに近付いたのです。
テリー自身も薄々感じてはいたのですが、いざ金庫の中身を開けてみて、その秘密の大きさに驚きを隠せない。
その上それ意外にも、裏社会に生きる住人の大事な記録や、大物政治家のスキャンダル等、盗んだお宝の中にはとんでもない数々の代物が入っていたのです。
手当たり次第に金品を詰め込み、まんまと逃げおおせたと思っていたテリー達ですが、各方面からジワジワと追い詰められ・・・。
権力や裏社会からの追撃に、テリーたちがどう挑むのかが見ものです。

なんと驚く事にこの物語、“実話を元に”しているそうです。
70年代のロンドンを舞台に、王室も巻き込んだ驚きの事件と言う訳!?
公式HPには“9割が事実”とあり、本編の最後にも“関係者の安全のため名前は変えてある”の文字が・・・。
『事実は小説よりも奇なり』ですね^^

映画としても渋さが光る、男っぽい作品でした。
主役のジェイソン・ステイサム、こういう役、やっぱ似合うね~b(^ー^)

レディ・キラーズ [DVD]
← コーエン兄弟の。(カジノの地下金庫でした)     


おいしい生活 [DVD]
← ウディ・アレンの。


THE BANK JOB  (2008)
 監督 ロジャー・ドナルドソン
 ジェイソン・ステイサム サフロン・バロウズ リチャード・リンターン
 スティーヴ・キャンベル・ムーア ダニエル・メイズ

バーン・アフター・リーディング [映画 *は]


バーン・アフター・リーディング (ブラッド・ピット、ジョージ・クルーニー 出演) [DVD]
「バーン・アフター・リーディング」、観ました。

CIAの分析官・オズボーン(ジョン・マルコヴィッチ)は上司からクビを言い渡される。
妻・ケイティ(ティルダ・スウィントン)はそんなオズボーンに愛想を付かせ、現在不倫中。
ケイティの不倫相手、財務省連邦捜査官のハリー(ジョージ・クルーニー)は妻がいる身、ケイティが離婚を考えている事を知って内心焦る。
スポーツジムのインストラクター・チャド(ブラッド・ピット)はロッカー室で拾ったCD-ROMを開いてビックリ。そこにはCIAの機密情報が。
チャドの同僚・リンダは全身整形の費用が欲しいがために、そのCD-ROMの持ち主を脅してしまう。
持ち主はCIAをクビになり、暴露本を執筆していたオズボーン。
「ノーカントリー」でアカデミー賞を受賞したコーエン兄弟の最新作。

大スター達の共演で贈る、超ブラックなコメディ。
登場人物たちが、それぞれ思惑があって起こす行動。
それが、本人達も知らないところで繋がっていて、その歯車がちょっとずつおかしな方向に動き始め、最終的には思ってもみない結果を生む・・・。
良く出来た脚本で、じんわ~りと運命が途方も無い方へと傾いていく過程を描いています。

そして登場人物みんな、なんだかどっか変わっていて、クセが強い。
演じているハリウッドのスター達も、たまにはこんな風変わりな役柄を演じるのも楽しいんでしょうね。
それにしても(ネタバレ、反転)チャドのあっけない最後にはビックリ!確かにハリーが早撃ちが得意という前振りはありましたが・・・^^;あまりの早さに、何が起こったのか分かりませんでしたよ!まさかあんな所でブラピが居なくなっちゃうとは、ちと寂しくないですか?ねぇ~。

それにしてもブラック過ぎる~。
確かによく考えられていて、上手いお話だとは思うのです。
でも“好きか?”と聞かれたら、う~~~ん^^;ちょっと好みとは外れてる。
コメディという程、笑えなかったし。
もうちょっとハッピーなお話が好きかもです^^

BURN AFTER READING  (2008)
 監督 イーサン・コーエン ジョエル・コーエン
 ジョン・マルコヴィッチ ジョージ・クルーニー ブラッド・ピット
 フランシス・マクドーマンド ティルダ・スウィントン
 エリザベス・マーヴェル リチャード・ジェンキンス J・K・シモンズ

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