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パピヨン [映画 *は]


パピヨン [DVD]
「パピヨン」、観ました。

無実の罪で投獄された男が、苦境を乗り越えながら脱獄を繰り返す姿を描く。
スティーヴ・マックィーン主演、1973年の作品。

「パピヨン」っていう映画が脱獄モノだと言う事は、何となく知っていたのですが詳しい内容までは把握していませんでした。
刑務所からの脱走っていうから、勝手に娯楽色が強めのエンタメ作品かと思っていました。
ところが、劣悪な環境の下で人間性を破壊するような恐ろしい牢獄に入れられながらも強い精神力で生き抜き、尚且つ、必ずここから抜け出して自由を得るという信念を貫いた一人の男の生き様をじっくりと描いた作品でした。
最後まで観て、これが実話を元にした映画だと分かりちょっと納得(描き方の面で)。
もちろん、こんな人生を生きた人が実際にいるんだ、と思うと驚かされたのは言うまでもありません。

胸に蝶の刺青があることから“パピヨン”と呼ばれる男は、無実の罪で投獄されることに。
フランスを追放され、仏領である南米ギニアの刑務所へと向かう船に乗せられるパピヨン。
船には多数の囚人が乗せられていて、彼らを待つのはギニアでの強制労働。
生きて祖国に帰ることは出来ないであろう事は誰もが知っていた。
パピヨンは脱獄を決意しており、仲間を探しているうちにドガという男と出会う。

スティーヴ・マックィーンがタフで見どころのあるパピヨンという男を魅力的に演じていました。
脱獄が見つかると恐ろしい懲罰房が待っています。
そこに入れられた囚人は、二度と逃げ出す事など考えられないような状態にさせられるのですが、パピヨンは不屈でした。
自由を得るために、とことんやり抜きます。
脱獄もそうですし、友人を裏切ったりしない所も状況が状況だけに見上げた根性の持ち主。
誰も彼もが出来る技ではない筈。

ダスティン・ホフマン演じるドガとの友情も描かれていました。
常にパピヨンと行動してきたドガでしたが、最後の最後は見送る立場に。
普通はやっぱりドガと同じような選択をするかな、と思う。
あの最後の島は“住めば都”じゃないけど、そこそこ暮らしていける所のように見えたし、諦めもあると思うし。
それでも、そこに甘んじずに更に脱獄に挑む所がパピヨンであって、非凡な人って事なんでしょうね。

PAPILLON  (1973)
 監督 フランクリン・J・シャフナー
 スティーブ・マックィーン ダスティン・ホフマン ヴィクター・ジョリー
 ドン・ゴードン アンソニー・サーブ ロバート・デマン
 ウッドロー・パーフリー ビル・マミー ジョージ・クールリス
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陪審員 [映画 *は]


陪審員 [DVD]
「陪審員」、観ました。

マフィア同士の抗争で起こった殺人事件の陪審員とっなった女性のもとを、1人の男が訪ねる。
物腰の柔らかい紳士に見えた男が急変し、彼女に突きつけた要求は被告人の無罪票。
男は被告人であるマフィアのボスから依頼され、女性を脅迫するのだった。
言うことを聞かないと息子の命は無い・・・と。

デミ・ムーア主演、1996年の作品です。
何故、今頃この作品を選んだのか、それはデミ・ムーアの1人息子・オリバー役でジョセフ・ゴードン=レヴィットが出演しているから、彼目当てです^^
当時、15歳くらいなのかな~、めちゃくちゃ可愛らしいです。
でも笑った顔とか今のまんまで、基本そんなに変わってないなあ、っていう印象。
子役の頃可愛くても、段々なんか違ってきちゃう人とかいるけど(ゴメンナサイ^^;)、彼はあまり変わらずいい感じに大人になったんだな~、って気がしますね。
近頃、めっきり彼贔屓の私としては、ホクホクでした^^

そんな可愛らしい息子を、1人で育てているのが彫刻家のアニー。
アニーは陪審員の候補となるのですが、最初は好奇心をくすぐられた様な気軽な気持ちの方が大きかった。
ところが実際に陪審員に選定されてから、とんでもない目に遭ってしまう。
アニーの持つ票でボスの無罪を主張しろ。
マフィアが送った殺し屋は息子の命を盾に脅しを掛け、窮地に立たされるアニー。
ここから彼女の闘いが幕を開けるのです・・・。

デミ・ムーアも若いですね~。
やっぱり綺麗だな、と思いました。
個性的な女性彫刻家と、生意気ながらもしっかり者の息子って感じで、ジョセフ君との親子もいい感じでした。
しかし現在の彼女の夫、アシュトン・カッチャーは32歳、ジョセフ君29歳で3つしか違わないんですね!
やっぱ改めて驚きだわ~^^

アニー親子を危険な目に陥れる殺し屋は、アレック・ボールドウィンです。
これまた驚き!
この前の「恋するベーカリー」でトレードマークだったメタボ腹も、この頃はまだスマートと言える範囲内。お顔の方もシャープ。
そうだ、前はこんな雰囲気だったのに、いつの間にか恰幅良くなられちゃって。(でも今のほうが素敵かも^^)
アニーを見張るうちに段々と彼女に入れあげていくアブないキャラを演じておりました。

裁判モノとかの映画は面白いものが多いけど、本作はちょっと俗っぽい感じがしたかな~。
それでも、個人的にはジョセフ・ゴードン=レビット効果で、評価は二割くらいアップかも^^って何だそりゃ。

THE JUROR  (1996)
 監督 ブライアン・ギブソン 
 デミ・ムーア アレック・ボールドウィン ジョセフ・ゴードン=レビット
 アン・ヘッシュ ジェームズ・ガンドルフィーニ リンゼイ・クローズ
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プレデターズ [映画 *は]

プレデターズ「プレデターズ」、観ました。

地球外生命体プレデターと人間たちとの死闘を描いたSFアクション。

観てきました~、「プレデターズ」。
今回の作品は1987年のシュワちゃん版「プレデター」の設定を、南米のジャングルから地球ではないどこかの惑星へと舞台を変え、リメイクされた映画です。
主演は「戦場のピアニスト」のエイドリアン・ブロディ、共演には「マトリックス」シリーズのローレンス・フィッシュバーンや「ブラインドネス」のアリシー・ブラガなど。
そして大事な共演者である“プレデター”も、新種がお目見えします。

公開前にシリーズを鑑賞したりして、個人的にはテンションが高まっていた「プレデターズ」。
(感想・・・「プレデター」「プレデター2」「エイリアンVS.プレデター」
一番怖かった第1弾のリメイクと言うことで、雰囲気は原点に立ち帰った感じでした。
どこだか分からない惑星に、寄せ集めのごとく集められた戦闘集団。
彼らは紛争地域で戦場にいた者や、軍隊に在籍していた者、はたまた凶悪な死刑囚など。
どうやって、何故、この惑星に来たのか?の疑問が浮かび、困惑する登場人物たちと共に、物語は動き出す。
この出だしの掴みはなかなか面白い感じでした~。

やがてここが狩りの場であり、自分たちが獲物であることを確信した彼らは、恐ろしい敵との死闘に身を投じていきます。
集団の中からひとり、またひとりと命を奪われる所はシュワちゃん版と同じ。
所々で過去作品を彷彿とさせる場面も用意されていたりして、シリーズを通して観ている観客をウフフ^^*とさせるサービスも。(音楽も、ね♪)
当時に比べれば飛躍的に向上した特殊効果の技術を使って、新たなキャラクターも登場させたりもしてました。
シュワちゃん版を継承しつつ上手くアレンジできたアクション物で、シリーズの続編としては成功していると言っても良いのではないでしょうか?
私が観に行った回のお客さんはけっこう盛り上がっていたようで、時々「うわっ」とか、「あっ~」とか、あと笑ったりして(笑う所かどうかは別として^^;)楽しんでましたね~。

エイドリアン・ブロディは役になりきってました。
彼は今までインテリっぽいイメージだったのですが、今回は髪も短く刈り精悍な印象、生き残るためには犠牲も止むを得ないという割り切りを見せるなど、ヒーローと言うのとはちょっと違う立ち位置も面白かったです。
その他のメンバーたちも、短い上映時間を考えると深く描ききれないのは致し方ない、その中で個性は出せていたと思います。
そんな中、ローレンス・フィッシュバーンのキャラだけは“何、この人?”って感じがしたし、彼が出ていたシーンは妙にモタモタしていて流れが止まったような気がした、正直“いらんのちゃうん?”とまで思ったかも^^;オイオイッ、言っちゃった~。

それにしてもプレデターは戦闘能力の塊なんですね、戦いたくてしょうがないみたい。
でも、刀の相手には刀で応じる所なんて、結構正々堂々としてるのかしらん^^
残忍で恐ろしくて、明らかに強いはずなのに同じ武器で力試ししたい、なんてちょっとウケる。
知能も高いこともあって、彼らが時折見せるフレンドリーさ(微妙だけど^^)も私にはツボっ!
このキャラクターが人気者・・・っていうの、すごく分かる気がしますね~^^

PREDATORS  (2010)
 監督 ニムロッド・アーントル
 エイドリアン・ブロディ アリシー・ブラガ トファー・グレイス
 ダニー・トレホ ウォルトン・ゴギンズ マハアーシャラルハズバズ・アリ
 オレッグ・タクタロフ ルーイ・オザワ・チャンチェン ローレンス・フィッシュバーン
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プレデター2 [映画 *は]


プレデター2 (ベストヒット・セレクション) [DVD]
「プレデター2」、観ました。

前作でジャングルに現れた謎の生命体プレデターが、今度は大都会ロサンゼルスに登場。
ロス市警の黒人刑事が立ち向かうシリーズ第二弾。

今回、プレデターが出没するのは1997年のロス。
ロスの街は麻薬取引をめぐる犯罪組織の抗争が悪化し、日夜、警官隊も出動しての銃撃戦がひっきりなしに起こっていた。
ロス市警のハリガン警部補は、現場で命を張って働いている。
そんな時、マフィアの一味が何者かに惨殺され発見される。
マフィア同士の抗争が原因と思われたが、実はプレデターの仕業だった・・・。

ジャングルから打って変わって、ロスに現われちゃったプレデター。
この年のロスは40度を越える猛暑に見舞われていて、そう言えば前作でもジャングルの住人に“とても暑い日に限って訪れるやつ”と恐れられていたっけ。
プレデターの襲来と猛暑とが関係あるらしい、ロスは暑さのせいで山火事とか起こったりとニュースでも聞きますしね。
劇中でもハリガン警部補が暑そうにしているシーンがありました。

それにしても今回、まず最初にプレデターの標的となるのがマフィアたち。
しかも彼らグループをバッタバッタと倒してしまう。
確か前作では、一度の襲撃で狙うのは一人だったはず。
ジャングルの閉鎖的空間で、1人ずつ姿を消していく所が恐ろしさを倍増させてましたが、今回はそれがない。
目に付く者に攻撃をするので、あのホラー的要素は姿を消していました。
派手なアクションもの、という感じになったような。
そうこうする内に地下鉄内に現われて、ここでも大暴れしますし。
でも、あんまり・・・というか全然怖くないし、ハラハラするところも無くなった気がしました。

当初マフィア同士の抗争だと思っていたハリガン警部補でしたが、現場から地球上に存在しない物質で作られた槍先を発見したことで疑問が膨らみ始めます。
そこにFBIが出てきて、ハリガンたちロス市警は捜査から外されてしまう。
FBIは何か情報を隠しているようで、執拗に捜査に加わろうとするハリガンと対立。
嫌味なFBI捜査官とハリガンの対立のシーンが結構多くて、途中で少しダレてしまった^^;
前作でもシュワちゃん演じる少佐と、救出部隊の兵士を捨て駒のようにしか思っていないFBI捜査官との対立をチラリと描いてましたが、それはほんのスパイス程度に上手く使われてたように思えるのだが。

あと気になったのが、どうしてもハリガン警部補が強そうに見えない・・・。
どっちかと言うと人情派のデカって感じで、いきり立つ若手を“まぁまぁ。”と諌めながら、犯人の良心に訴えながら上手く自供させるベテラン刑事のイメージなんですよね~。
アクションにもキレが無いし、身体も重そう^^;(スミマセンッ)
シュワちゃんが死闘の末倒した相手、互角に戦えるとは思えないんだけどね~(笑)
アクション場面は結構あったんだけど、どうもわたし的には緩慢に思えて、少し時間が長く感じてしまったかも。

それでも、前作ではほとんど謎に包まれたままだったプレデターの習性みたいなのものは、描かれていたかな。
発達した文明をもっているのは確かなようだし。
捕食者である彼らのコレクションの中に、あらら?と思うものまであって、これが後のシリーズの布石となってるんですね~。

PREDTOR2  (1990)
 監督 スティーヴン・ホプキンス
 ダニー・クローヴァー ゲイリー・ビューシィ ルーベン・ブラデス
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プレデター [映画 *は]


プレデター [DVD]
「プレデター」、観ました。

要人救出に向かったジャングルの中で、正体不明の敵に襲われる特殊部隊チームの決死の戦いを描いたアクションムービー。

シュワちゃんことアーノルド・シュワルツェネッガー主演、1987年の作品です。
監督は「ダイ・ハード」などのジョン・マクティアナン。
来月10日から「プレデターズ」が公開されるということで、このシリーズに注目してみました^^
本作はシュワちゃん主演ということもあるし、テレビ放送などでもお目に掛かる機会が多かったので、おさらいという感じ。
「プレデター2」、「エイリアンVSプレデター」は未見なので、予習がてらそちらも観ようかな、と思ってます。

要人を乗せたヘリがジャングルに墜落。
過激なゲリラたちが暗躍する国境地帯であるため、ダッチ少佐率いる特殊チームに要人救出の命令が下される。
レスキューに誇りを持つ少佐を筆頭に、百戦練磨の腕利きが揃った6名のチーム。
過去の戦争でダッチ少佐と共に戦い、今はCIAに勤務するディロンも加わった救出隊は、誰の援護も望めないジャングルの奥深くへと進んでいく。
しかし、このジャングルの中で謎の敵から攻撃を受け、1人また1人と仲間が命を奪われてしまう・・・。

恐ろしいですね~。
まったく姿の見えない敵が現れたかと思うと、あっという間にどこかに引きずられて行っちゃう。
次に仲間の姿を発見した時には、惨い姿で死んでしまった後。
その手口は人間の仕業とは思えない凶暴さで、流石の選り抜きの戦士たちも恐怖とパ二ックのどん底に突き落とされてしまいます。
ここら辺はアクションというよりも、まるでホラーの様相です。
(・・・と言っても、あいだあいだに挟まれるアクションはド派手。
爆薬もドッカン、ドッカン、これでもか~って感じだし、銃もさんざん打ちまくります。
この時代のアクションものってこんな感じだったよなぁ、そういやぁ^^)
密林のジャングルという閉鎖された空間で姿見えぬ敵に襲れる、そして必死で抵抗しながら逃げる・・・というシンプルな筋書きですが、それだけで十分に面白さが成立していました。

この面白さは、恐ろしい敵であるプレデターのキャラ設定が良かった、という所もあるでしょうね。
カムフラージュした身体はジャングルに溶け込んでしまいまるで透明人間。
よくよく目を凝らすとその姿をボンヤリ認めることができるのですが。
時々目がキラリっと光ったり、蛍光色の血を流したり、とご愛嬌^^
しかも全く未知の武器と身体能力で人間を翻弄、どんなに頑張っても勝ち目の無さそうな相手なんだな~。 
熱を感知するプレデター目線・・・あのサーモグラフィの画面も初めて観た時は斬新でした^^

仲間が次々と倒れていく中、ダッチ隊長はプレデターとの一騎打ちを試みます。
シュワちゃんも若い、筋骨逞しくて一世を風靡したアクションスターのオーラを感じました。
最後にはついにプレデターもその全貌を明らかにするのですが、それを見たシュワちゃんの一言に納得^^;
ビジュアル的にもプレデターは合格点ですよね~(笑)
死闘のほうも最後までジリジリさせるしぶとさ・・・でした。

PREDATOR  (1987)
 監督 ジョン・マクティアナン
 アーノルド・シュワルツェネッガー カール・ウェザース
 エルピディア・カリーロ ビル・デューク ソニー・ランダム
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プリンス・オブ・ペルシャ/時間の砂 [映画 *は]


プリンス・オブ・ペルシャ/時間の砂 オリジナル・サウンドトラック
「プリンス・オブ・ペルシャ/時間の砂」、観ました。

古代ペルシャ、時間をさかのぼることが出来る魔法の砂をめぐって引き起こされる冒険を描いたアクション・アドベンチャー。

その昔、強大な力を誇ったペルシャ帝国。
王であるシャマランは弟のニザムと力を合わせて国を治めていた。
ある日出掛けた市場で、身のこなしが素早く真っ直ぐな目をした少年・ダスタンと出会ったシャマラン王は彼を気に入り養子にする。
王にはすでに2人の王子がいたが、ダスタンは王家の血を引かぬ第3王子となった訳だ。
時は流れ、成人した王子たちは軍を率いて聖地・アラムートの制圧に乗り出すのだった・・・。

ダスタン王子を演じるのはジェイク・ギレンホール。
今までの彼の印象は、とてもナイーヴな青年・・・といった感じでした。
(「遠い空の向こうに」、「デイ・アフター・トゥモロー」「プルーフ・オブ・マイ・ライフ」、「ブロークバック・マウンテン」、「ゾディアック」を観てます。)
何かに苦悩を抱えている、と言ったような役柄も多かったし。
肉体派のイメージからは程遠い所にいたので、今回肉体改造してアクションに挑んだと聞いてとても興味が沸きました。
観ればなるほど、身体も鍛え上げられていて、アクションにもキレがありました。
あの濃い~顔が、ペルシャ人って言う所にもマッチしていたし^^
彼が面白いように壁を駆け上がり、屋根から屋根へと飛び移り、剣を打ち振り戦う姿を応援してしまいました~。
ジェイク、カッコいい!
彼のキャスティングが大成功していたと思います、魅力的な王子でしたb(^ー^*

ペルシャ軍はアラムートへを軍を進めます。
アラムートがペルシャを裏切り敵国に武器を提供している、との情報が入ったため都を制圧するためやって来たのです。
ダスタンの活躍もあって制圧に成功したペルシャ軍。
都に入ったダスタンは、そこで偶然美しい短剣を手に入れます。
柄の部分に砂が入ったこの短剣、実はこの砂は時間をさかのぼることが出来る不思議な力を持っていました。
ダスタンとアラムートの王女であるタミーナは、この砂をめぐるどす黒い陰謀に巻き込まれてしまう、といったお話。

裏切りあり、友情あり、そして王子と王女のロマンスあり。
怪しげな暗殺団に隠された秘宝と、冒険ものに不可欠なキーワードで埋め尽くされた本作。
砂漠のエキゾチックなロケーションもストーリーを盛り上げてました。
こういうアドベンチャーものは少々大味でも、お約束的展開でも許せてしまいます。
逆にその方が面白いのかもしれないですしね。
アクションも派手でCGもキレイだったので、なかなか楽しめる1本に仕上がっていました。

とにかく個人的にはジェイクが非常によろしかったので、それだけでも十分に満足だったり、デヘヘ。
クッキリ目張りの効いたベン・キングズレーもグッ!(笑)
続編とか出来ないかな~、と秘かに思いましたです。
(その時はあのダチョウのオジサンも出して欲しい^^)

PRINCE OF PERSIA:THE SANDS OF TIME  (2010)
 監督 マイク・ニューウェル
 ジェイク・ギレンホール ジェマ・アータートン ベン・キングズレー
 アルフレッド・モリナ スティーヴ・トゥーサント トビー・ゲイル リチャード・コイル
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ハート・ロッカー [映画 *は]


ハート・ロッカー [DVD]
「ハート・ロッカー」、観ました。

イラクで爆発物処理班として活動するアメリカ軍兵士たちの、死と隣り合わせの現場をリアルに描き出した戦争映画。
本年度アカデミー賞では作品賞、監督賞をはじめ6部門を受賞した。

今月6日の公開時点では、地元の映画館ではやって無かったのですが、アカデミー賞受賞をうけて拡大公開されることになったようですね。
こちらでも昨日から始まりました、映画館の素早い対応はうれしい限り。
さっそく昨日行ってきました、比較的狭めのシアターは、やはり一杯でした。

2004年のイラクを舞台にした物語。
アメリカ軍の爆弾処理班・ブラボー中隊は今日も現場で任務を遂行している。
3人で1つのチームを組む彼らは、先日リーダーを作業中に喪い、新しくジェイムズ二等軍曹をリーダーに迎えたばかり。
防護服を身に纏い、爆発物と直接対面するのはジェイムズ二等軍曹の役目であり、サンボーン軍曹、エルドリッジ技術兵は周りに目を配り、怪しい行動をするものは居ないか監視、援護する役割を担っている。
しかしこのジェイムズ二等軍曹、チームワークを無視し自分勝手な行動に出る所も見受けられる。
死をも恐れていないようなその行動は、運命を共にするメンバーを不安にさせるのだった。

地中に埋められた爆弾、車に仕込まれた爆弾、そして人間そのものが爆弾に。
それらを一つ一つ解除していく兵士たちの極限にまで達した緊張感が、画面を通してこちらにまでピリピリと伝わってきました。
このような過酷な毎日を、日常として生きている人たちがいると言う事を、改めて思い知ったという感じです。
来る日も来る日も、彼らがそうやって過ごす様子を映画は映し出していきます。
“除隊の日まであと何日”・・・という具合にテロップが出て、私は何とか無事に彼らが除隊の日を迎えて欲しいと思いながら画面を見つめていました。

彼らの任務は非常に危険を伴い、いつも死を身近に感じずにはいられないのではないでしょうか。
いくら訓練を積んできた兵士とはいえ、戦場での出来事が彼らの心にどれだけの影響を残すのか、そこの所もすごく気になりました。
現にこのチームでも一番若いエルドリッジ技術兵は、心が折れる寸前の出来事に見舞われてしまったりします。
理性的なサンボーン軍曹にしても、それは同じことだと思います。
命知らずのようなジェイムズ二等軍曹は、ここでしか自分の存在意義を見出せなくなっている様に見受けられました。
それも戦争が心に残した大きな影響なんだと思います。
「ハート・ロッカー」とは“行きたくない場所”“棺おけ”といった意味の隠語なんだそうです。
それでもそこに戻って行く兵士がいるというのも、事実としてある事なんでしょうね。

映画をいう手段を使って、その場に居るようなリアルで緊張感張り詰める戦場を描き出した渾身の一作。
日常から離れ夢のような世界を映画で楽しむのもありだし、また本作のように、映画の中に実際には見ることのできない日常を見出すのも大切だと思いました。

THE HURT LOCKER  (2008)
 監督 キャスリン・ビグロー
 ジェレミー・レナー アンソニー・マッキー ブライアン・ジェラティ
 レイフ・ファインズ ガイ・ピアース デヴィッド・モース エヴァンジェリン・リリー
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プリンセスと魔法のキス [映画 *は]


The Princess and the Frog
「プリンセスと魔法のキス」、観ました。

魔法でカエルに変えられてしまった王子様と、彼とキスしたことで自分もカエルになってしまった女の子のラブストーリー。
ディズニーが手書きによるアニメで作り上げた、新しいプリンセスムービー。

ニューオーリンズの街でウエイトレスとして働くティアナは、料理が大好きで自分のレストランを持つ事を夢見ています。
寝る間も惜しんで働いているけれど、まだまだ夢には手が届かない。
そんなある日、マルドニア王国のナヴィーン王子がニューオリンズにやって来ます。
王子に目をつけた魔法使いは、彼に魔法をかけカエルにしてしまう。
そのカエルとキスをしてしまったことで、ティアナまでもカエルに変身してしまうのです。
カエルになってしまった2人は、どうにか人間に戻ろうと必死でその方法を探すのですが、そんな彼らを追う魔法使いの魔の手も忍び寄り・・・。

主人公は勤勉で真面目な女の子、ティアナ。
大好きだったお父さんの夢でもあったレストランを開くために、努力を惜しまず働きづめ。
カエルになった王子が目の前に現れた時、たまたまパーティでプリンセスの格好をしていたために「キスをしてくれ」と頼まれてしまいます。
そう、プリンセスのキスで王子様は元通り・・・おとぎ話ではそれで一件落着のはず。
ところが、とんでもない!
キスをしたティアナまでもがカエルになってしまい、2人は森の奥深くへと追われてしまうのです。
しかし、そこはしっかり者のティアナ、テキパキとその場をしのぎ、主導権はしっかり彼女が握ってしまいます。
ひと昔前のお姫様とは違い、しっかりと自己主張し行動力もある女の子・・・最近ではこんな女の子、珍しくはないかもしれませんね。

どちらかと言うと、珍しいのは王子様のほうだったりするのかも。
だってこのナヴィーン王子、実は浪費家で女好きの性格がたたり、王家を勘当されたダメダメ君なのです。
ニューオーリンズに来たのも、お金持ちのお嬢さんと結婚し苦境を乗り切ろうと考えてのこと。
音楽が大好きで、歌も楽器もお手のモノ、ジャズの街ではしゃぐ所は憎めないけれども、基本的に甘ちゃんなのです。
こんな王子様像って、今までちょっと無かったでしょう?
こんなだから怪しげな(お金持ちを狙っている)魔法使いにも、すぐ騙されてしまうんですよ^^;
最初はティアナからも呆れられていたんだけど、一緒に冒険を続けるうちにやがて・・・って感じですね~。

今回は手書きアニメに立ち返って製作されたそうですが、やはり温かみがあり懐かしさを感じさせてくれました。
全編、楽しくリズミカルな音楽で彩られていてミュージカルを観ているよう^^
大好きだった「美女と野獣」や「アラジン」なんかを彷彿とさせる雰囲気もありました。
そして今回も、根底に流れるのはやはり愛。
ありのままを受け入れ、愛することが出来ることで人はさらに強く、優しくなれるのですね~。
カエルになってしまった2人がこの後、どのような結末を迎えるのかは予想通りの結果だと思います。

冒険をするうちに、2人にはワニやホタルといった仲間が増えていきます。
その中で私が一番、印象深かったのはホタルのレイ。
だってレイ、(ネタバレ、反転します。 死んじゃうんですよ~。ディズニー映画で仲間のキャラクターを死なせるなんて思わなかったので、“え?まさか?”って驚いちゃったよ~。魔法使いに踏まれちゃうんだけど、きっと元気に出てくると思ってたから。その後、レイが恋焦れていたお星様の傍らで、寄り添うように輝く星になった事が分かったとたん、ボロ泣きしちゃった~。そうか、永遠の片思いと思われたレイの恋をこういう形で成就させたのね~って。この展開なんかも今までのディズニー物では、あんまり無かったんじゃないかな?そういう意味でも、今回は新しさを感じました。 ネタバレ、終わり)

うまい具合に懐かしさと新しさを融合させること、成功してたんじゃないかな?
楽しい作品でした、満足^^

THE PRINCESS AND THE FROG  (2009)
 監督 ジョン・マスカー
 アニカ・ノニ・ローズ ブルーノ・カンボス ピーター・バートレット
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ブライダル・ウォーズ [映画 *は]


ブライダル・ウォーズ〔初回生産限定〕 [DVD]
「ブライダル・ウォーズ」、観ました。

幼馴染のリヴとエマは、幼少の頃から花嫁になることに並々ならぬ夢を描いていた。2人のこだわりはプラザホテルでの結婚式。
奇しくも同じ日にプロポーズを受けた2人は、喜び勇んでホテルを予約する。
喜びもつかの間、ホテル側の手違いにより、式が同じ日の同じ時間にダブル・ブッキングされていた事が発覚。
ここから、2人の結婚式を懸けたバトルが始まる・・・。

ケイト・ハドソン&アン・ハサウェイによるコメディ映画。
前回の「モール★コップ」に引き続き、今回も日本未公開の作品をチョイス。

リヴを演じるのは「10日間で男を上手にフル方法」「あなたにも書ける恋愛小説」など、コメディはお手のものなケイト・ハドソン。
エマは「プラダを着た悪魔」、「パッセンジャーズ」のアン・ハサウェイ。
小さな頃から新郎新婦になり切り、結婚式ごっごをして本番に備えていた2人。
その頃見たプラザホテルでの花嫁さんの幸せそうな姿に、自分も将来はここで式を挙げる!と決意。
長年の夢がいよいよ叶う、って時に、何たる悲劇が起こってしまったのでしょう!
ブッキングした日を逃せば何年か先まで、空いている日がないのです。
こうなったら昨日の味方は今日の敵、我こそが式を挙げようと、お互い足の引っ張り合いが始まります。

まぁ、このバトルが何とも言えず幼稚で、ドタバタと騒がしい^^;
そんな事をしてどこが有利になるの?って感じの足の引っ張り合いなんですが、そこはコメディですから大目に見よう(笑)
しかしケイト・ハドソンがハチャメチャなことをやっても、違和感は全くないのですが(笑)、アン・ハサウェイは別ですよね。
最初の内こそ、普段のノーブルなイメージの彼女なんですが、バトルがヒートするにつれて段々過激になって来ます。
結構、捨て身でコメディやってるな~、って感じ。
変なダンスまで披露してるので、彼女のファンはある意味必見かも?(>▼<)
ケイトの方は画面に現れた途端、あまりのアイラインにギョッとしたけど、彼女の貫禄は只者じゃない!好きだな~、あのアネゴ肌。
どう見てもアンと同い年には見えないんだけど・・・(汗)。
実際には3こ上なんだね~(もっと上かと思ったし)、まぁ、それだと許容範囲内という事で^^
どちらも好きな女優さんだと言うこともあって飽きはしなかったけど、普通の作品かな。

劇中でどっちかの彼氏が言ってたけど、合同で式を挙げちゃえばいい話ではあります。
醜い争いなんかしないで・・・。
おっと、それを言っちゃ、実も蓋もないか~(苦笑)
でも、どんなに盛大な式を挙げても、大事なのはその後ずっと続くであろう毎日ですからね。
最後には2人も、その事に気づいたようでありました^^

ウェディングドレスをはじめ、2人のファッションなんか、女子は楽しめるかもしれませぬ(^^*

BRIDE WARS  (2009)
 監督 ゲイリー・ウィニック
 ケイト・ハドソン アン・ハサウェイ クリステン・ジョンストン
 ブライアン・グリーンバーグ クリス・ブラット スティーヴ・ハウィー
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母なる証明 [映画 *は]


母なる証明 スペシャル・エディション(2枚組) [DVD]
「母なる証明」、観ました。

母と息子、2人で暮らす親子をある出来事が襲う。
町で起きた殺人事件の容疑者として、息子・トジュンが逮捕されたのだ。
息子を信じる母は自らの手で真犯人を探し出し、息子の無実を証明しようとする。
「殺人の追憶」、「グエムル-漢江の怪物-」のポン・ジュノ監督最新作。

とある田舎町で漢方薬を売りながら息子を育てている母親。
息子のトジュンは障害を持っており、母はことさらに心を砕いて育ててきた。
母が付き合いを禁じている悪友と連れだって、問題を起こすこともあるトジュン。
尻拭いはいつも母の役目、それでも息子が可愛い母。
その息子が、女子高生殺人事件の容疑者として警察に連行され、そのまま逮捕されてしまう。
息子がそんな事をする筈が無い、トジュンの無実を信じる母は必死に訴えるが、彼女の叫びが届く事は無い。
やがて母は息子の無実を晴らすべく、真犯人を探しはじめるのです。

母を演じるのはキム・へジャ、韓国ドラマをご覧ならご存知の方も多いのかも。
私が初めて彼女を観たのは「君に出会ってから」というドラマでした。
そこでの彼女は、経済的事情から弟夫婦の家に間借りをしながら、女手一つで双子を育てる母親、という役どころ。
少し天然キャラで、悪気は無いけど思ったことをすぐ口に出し、周りをカチンとさせておいて自分は飄々としている、どこか憎めないお茶目なおばさん。
それがキム・ヘジャという女優さんにぴったりなキャラクターに思えて、楽しく観た記憶があります。
「母なる証明」で彼女が演じた母も、やはり飄々とした雰囲気は変わらずに健在。
そして今回は、そこに“したたかさ”が加わったように思えました。
闇で鍼を打って商売をしたり、世渡りの為に薬を分けてあげたり、生きる為に必要だった暗い部分。
そうやって身に着けてきた強かさで、母は真実を必死で求め、町をさすらい続けるのです。
しだいに鬼気迫る彼女の演技には圧倒されました。

ポン・ジュノ監督の作品は、いつも背筋がゾクゾクします。
どのような展開になるのか先を観るのが不安で堪らない空恐ろしさのゾクゾクと、なんと面白い映画なんだろうという武者震いのようなゾクゾク。
本作も、オープニングで披露された母親の奇妙なあのダンスが、最終的にどこに繋がるのか?と考えるだけでゾクゾクしました^^;

もちろんこういうお話ですから、画面に張り詰める緊張感もすごい。
そんな張り詰めた緊張の糸を、ふっと緩ませるように、時々変に笑わせるようなシーンを入れるのもポン・ジュノ監督の特徴です。
“ここで笑っちゃっていいのかな?”と悩んだりもするのですが、この“緩み”が私をホッとさせます。
怖いのは得意ではないので、あまりに緊張した場面ばかりだと辛い・・・。
そんな時の緊張と緩和、監督のハズシは絶妙な技だと思います。

色んなシーンや出来事が、のちのちへと繋がっていく筋立ても見事。
映画を観終わった後も、暫らくはふと気付くとこの映画の事を考えてたりしていました。
それからちょっと思ったのが、ポン・ジュノ監督って雨のシーンが好きですね。
いつも雨のシーンが(あと雨合羽も?)入っているような気がします。

除隊後の復帰第1作目として、ウォンビンが息子役で出演。
ああ、やっぱり役者さんだなぁ、という演技力です^^

마더/MOTHER  (2009)
 監督 ポン・ジュノ
 キム・ヘジャ ウォンビン チン・グ
 ユン・ジェムン チョン・ミソン
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