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ハート・ロッカー [映画 *は]


ハート・ロッカー [DVD]
「ハート・ロッカー」、観ました。

イラクで爆発物処理班として活動するアメリカ軍兵士たちの、死と隣り合わせの現場をリアルに描き出した戦争映画。
本年度アカデミー賞では作品賞、監督賞をはじめ6部門を受賞した。

今月6日の公開時点では、地元の映画館ではやって無かったのですが、アカデミー賞受賞をうけて拡大公開されることになったようですね。
こちらでも昨日から始まりました、映画館の素早い対応はうれしい限り。
さっそく昨日行ってきました、比較的狭めのシアターは、やはり一杯でした。

2004年のイラクを舞台にした物語。
アメリカ軍の爆弾処理班・ブラボー中隊は今日も現場で任務を遂行している。
3人で1つのチームを組む彼らは、先日リーダーを作業中に喪い、新しくジェイムズ二等軍曹をリーダーに迎えたばかり。
防護服を身に纏い、爆発物と直接対面するのはジェイムズ二等軍曹の役目であり、サンボーン軍曹、エルドリッジ技術兵は周りに目を配り、怪しい行動をするものは居ないか監視、援護する役割を担っている。
しかしこのジェイムズ二等軍曹、チームワークを無視し自分勝手な行動に出る所も見受けられる。
死をも恐れていないようなその行動は、運命を共にするメンバーを不安にさせるのだった。

地中に埋められた爆弾、車に仕込まれた爆弾、そして人間そのものが爆弾に。
それらを一つ一つ解除していく兵士たちの極限にまで達した緊張感が、画面を通してこちらにまでピリピリと伝わってきました。
このような過酷な毎日を、日常として生きている人たちがいると言う事を、改めて思い知ったという感じです。
来る日も来る日も、彼らがそうやって過ごす様子を映画は映し出していきます。
“除隊の日まであと何日”・・・という具合にテロップが出て、私は何とか無事に彼らが除隊の日を迎えて欲しいと思いながら画面を見つめていました。

彼らの任務は非常に危険を伴い、いつも死を身近に感じずにはいられないのではないでしょうか。
いくら訓練を積んできた兵士とはいえ、戦場での出来事が彼らの心にどれだけの影響を残すのか、そこの所もすごく気になりました。
現にこのチームでも一番若いエルドリッジ技術兵は、心が折れる寸前の出来事に見舞われてしまったりします。
理性的なサンボーン軍曹にしても、それは同じことだと思います。
命知らずのようなジェイムズ二等軍曹は、ここでしか自分の存在意義を見出せなくなっている様に見受けられました。
それも戦争が心に残した大きな影響なんだと思います。
「ハート・ロッカー」とは“行きたくない場所”“棺おけ”といった意味の隠語なんだそうです。
それでもそこに戻って行く兵士がいるというのも、事実としてある事なんでしょうね。

映画をいう手段を使って、その場に居るようなリアルで緊張感張り詰める戦場を描き出した渾身の一作。
日常から離れ夢のような世界を映画で楽しむのもありだし、また本作のように、映画の中に実際には見ることのできない日常を見出すのも大切だと思いました。

THE HURT LOCKER  (2008)
 監督 キャスリン・ビグロー
 ジェレミー・レナー アンソニー・マッキー ブライアン・ジェラティ
 レイフ・ファインズ ガイ・ピアース デヴィッド・モース エヴァンジェリン・リリー
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てくてく

トメサンさん。
こんばんは^^
いつもnice!をありがとうございます。

あやさん。
はじめまして、こんばんは^^
nice!をありがとうございます。
by てくてく (2010-03-15 00:01) 

non_0101

こんにちは。
緊張感と迫力がものすごい作品でしたね~
やっぱりこの作品は劇場で観たいですよね。
この作品を女性の監督さんが撮ったというのも凄いなあと思いました。
あれだけ怖い日々なのに“パパは好きなものが1つしかない”なんて
なんて哀しい…と胸に来ました(T_T)
by non_0101 (2010-03-15 07:18) 

てぷこだん

おお~ すでに鑑賞されましたか~!
これは是非とも観てみたいと思ってました!
映画の始めから終わりまで、緊張感ある映画だと聞いています。
現実にある出来事だというだけでも恐ろしい任務ですよね。
観るのが楽しみです^^
by てぷこだん (2010-03-16 00:40) 

ジジョ

良い映画でしたね〜☆
戦争がもたらした悲劇、、、
でも悲劇と思うのは私たちの方で
本人には悲劇ではないんですよね、、、。
戦争がなくなったら彼らはどうなるんだろう???
なんか複雑な気持ちになりました、、
by ジジョ (2010-03-16 12:04) 

よーじっく

こんばんはぁ(^^)/
異国に赴いての爆発物処理。周りの市民が、敵か味方か、
ただの見物人か、相手が行動を起こすまで、わからない
という緊迫感が凄いですね。
日常の中の戦争の姿を見せられた気がします。
by よーじっく (2010-03-16 20:00) 

てくてく

xml_xslさん。
こんばんは^^
いつもnice!をありがとうございます。

nonさん。
こんばんは^^
クールで簡潔、物語はストレートに響いてきました。
女性監督ですが男前な映画でしたね~^^
兵士の心に残るトラウマも深刻な問題ですね。
人によって様々だと思いますが、
ジェイムズ二等軍曹のような人もきっといるんでしょうね。
nice!&コメント、ありがとうございます。

てぷこだんさん。
こんばんは^^
観てきましたよ~。
やはりアカデミー賞関連は押さえときたくなります^^
去年は「スラムドッグ$ミリオネア」でしたね~。
今年はガラッとタイプの違う作品が選ばれたようです。
「ハート・ロッカー」も見ごたえ十分!
是非、ご覧になってくださいね~。
nice!&コメント、ありがとうございます。

ジジョさん。
こんばんは^^
せっかく無事に帰国した兵士が
また戦地に赴く姿を見て胸が苦しくなりました。
彼のような兵士にとって
戦場が唯一の生きる場所でもあるのですね。
本当に複雑な気持ちになってしまいます。
nice!&コメント、ありがとうございます。

よーじっくさん。
こんばんは^^
緊張しましたね~。
一般の市民が暮らす街の中が
戦場となっている現状。
あの中では敵なのか、違うのか見分けるのは至難の業ですよね。
携帯をもっている事で緊張感がピークに達した時には
こちらも冷や汗ものでした!
nice!&コメント、ありがとうございます。

おぉ!次郎さん。
こんばんは^^
いつもnice!をありがとうございます。
by てくてく (2010-03-17 21:59) 

てくてく

shinさん。
こんばんは^^
いつもnice!をありがとうございます。
by てくてく (2010-03-18 23:54) 

hash

映画館に行くたびに満席で観れていません。
来週から、キャパシティの大きいシアターに移るようなので、何とか観られそうです。
by hash (2010-03-19 21:55) 

てくてく

hashさん。
こんにちは^^
盛況のようですね。
やはりアカデミー賞をとると集客率が違いますよね。
最初はすぐには観られないと思っていたので、
こんなに早く観れて嬉しかったです。
hashさんもご覧になれるといいですね^^
nice!&コメント、ありがとうございます。
by てくてく (2010-03-20 16:38) 

てくてく

Yakohaさん。
こんばんは^^
いつもnice!をありがとうございます。
by てくてく (2010-03-26 19:19) 

コッスン

ついに観てきましたよ。
上映時間、長かったですねー。
何度も時計みてしまいました。
オスカーノミニーのジェレミー・レナー
素晴らしい演技でしたね。
今年のオスカーは共演者が紹介してましたが
swatで共演したコリンファレルが
称えていたのがよくわかりました。
良い作品の出演できて本当に良かったですね。

by コッスン (2010-03-27 21:26) 

てくてく

コッスンさん。
こんばんは^^
出演者の方たちがあまり知らない人だったので
(いい意味で)作品に緊張感をもたらしていたと思います。
ジェレミー・レナーの演技、良かったですね。
オスカーをとった時、
兵士役の3人が嬉しそうに飛び跳ねていたのが
とっても微笑ましかったです^^
更なる活躍を期待します!
nice!&コメント、ありがとうございます。
by てくてく (2010-03-28 02:06) 

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