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バルカン超特急 [映画 *は]


バルカン超特急 (トールケース) [DVD]
「バルカン超特急」、観ました。

ヨーロッパを走る列車の中で、忽然と姿を消した一人の女性。
彼女は“ミス・フロイ”と名乗る中年女性。
旅の途中で彼女と知り合い、一緒に列車に乗り込んだアイリス。
うたた寝から目覚めると居なくなっていたミス・フロイを探すが、車内に見当たらない上、周りの乗客はそんな人は知らない、と口を揃える。
納得できないアイリスは必死の捜索を始めるが・・・。

アルフレッド・ヒッチコック監督の1938年の作品。
とある山奥のホテルのロビーから、物語の幕は開きます。
大雪のため足止めを余儀なくされた乗客たち、その中にミス・フロイをはじめ、アメリカ娘のアイリス、後にアイリスと共ににわか探偵となってミス・フロイを探す事となる青年・ギルバートの姿も。
人物紹介を兼ねたこのホテルのシーンですが、一方では密かに事件も起こっていて・・・。
次の朝、列車に乗り込むミス・フロイを不穏な影が付きまとっているような気配。
偶然、旅の道連れとなったアイリスも不可思議な事件に巻き込まれていきます。

動く密室である列車の中、乗客が一人居なくなったというのに、周りは誰も知らないという。
アイリスは気の強い活発なお嬢さんで、周りの状況に納得できず大騒ぎするのですが、段々と訳が分からなくなってしまうのです。
自分の中でも“ミス・フロイ”の存在が不確かなものになっているのが悔しいし、腑に落ちない。
その騒ぎを聞きつけて、ギルバート青年がアイリスの味方に加わります。

“存在自体が消えてしまう”というミステリーに、釘付け~^^
今から70年も前の作品ですが、全然関係なく楽しめました。
起こっている事件はとっても不思議なのですが、どこと無くほのぼのとした空気が感じられます。
にわか探偵の男女2人が、最悪の出会いをするものの、事件を通してその関係が変わっていく、ラブ・コメディのような所があるのもその理由の一つかも。

この作品、観ていてちょっと前にあったジョディ・フォスターの「フライトプラン」を思い出してしまいました。あちらは飛行機で、いなくなったのは娘でしたが、シチュエーションはそっくりです。
「バルカン超特急」にオマージュを捧げているのか、ネタバレ、反転(窓に書いた文字(フライトプランはハートの落書き)が浮き上がる)と言う、まったく同じエピソードも・・・。
こんな風に、知らずに観ていたけど過去作品から引用された映画って、他にもあるかもな~^^

バルカン超特急  (1938)
 監督 アルフレッド・ヒッチコック
 マーガレット・ロックウッド マイケル・レッドグレーヴ ポール・ルーカス
 グービー・ウィザース リンデン・トラヴァース メイ・ウッティ
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きさ

これは面白いですね。
ヒッチコックでもベストではないかと思っています。
イギリス時代の代表作でしょうね。
「フライトプラン」は「バルカン超特急」そのままでしたね。
テレビムービーでもリメイクされています。
「レディ・バニッシュ」というタイトルでした。

by きさ (2009-10-07 05:52) 

Betty

クリスティの作品でありそうな内容ですね!すごく面白そうです!
結末も驚き!なのでしょうか。

by Betty (2009-10-07 16:02) 

てぷこだん

そうそう! 記事を読ませていただいて、フライトプランを思い浮かべました。
こちらは中年女性ですか!?
ラストが気になる作品ですね~
レンタルで借りる際、シベリア超特急と間違えないようにしなくちゃ。
(水野さんのパッケージでわかるでしょとっ!?)
by てぷこだん (2009-10-08 10:54) 

てくてく

xml_xslさん。
こんにちは^^
いつもnice!をありがとうございます。

るるさん。
こんにちは^^
いつもnice!をありがとうございます。

トメサンさん。
こんにちは^^
いつもnice!をありがとうございます。

きささん。
こんにちは^^
いつも思うのですが、
古い映画でも面白いものは面白いですね。
この作品はどこかほのぼのしていて
今のサスペンス物ほど残酷描写が無いのもホッとします^^
コメント、ありがとうございます。

Bettyさん。
こんにちは^^
古き良き時代の空気が感じられます。
今の映画のようにビックリな結末・・・という感じではないですが^^
どこか安心して観られるというのも
魅力の一つではないでしょうか?
nice!&コメント、ありがとうございます。

てぷこだんさん。
こんにちは^^
「フライトプラン」を思い出さずにはいられない内容です^^
きっとこの作品を意識して作られたのかもしれないですね。
「シベ超」と「バル超(←これも略すのか?)」、
お間違えの無いように~(^△^)/
nice!&コメント、ありがとうございます。
by てくてく (2009-10-09 15:49) 

きさ

どうも。
ヒッチコックは「マクガフィン」と言っているのですが、とにかくウソでも何でも
それは何だろうという映画を引っ張っていく謎が大切なんだそうです。
その謎で観客を引っ張っていくんですね。
なので謎解きはどうでもいいという所があります。
娯楽映画としてはアリなのかな。
なのでこの映画もラストは割となーんだ、ですね。
でも途中で思いっきり楽しませてくれるので許せます。
by きさ (2009-10-09 23:32) 

てくてく

きささん。
こんばんは^^
あぁっ、「マクガフィン」って聞いたことはあるけど、
そういう意味だったんですね^^
なるほど、分かりました。ありがとうです(^0^)/
引っ張る力はありました、“これはどうなるんだろう?”って。
ラストは確かに、それ程驚き!と言う訳ではありませんでしたが、
面白かったのでOKですよね^^
今のほうが映画の“オチ”に対して厳しい気がします。
シャマラン監督とか、まさに「マクガフィン」ですよね。
彼は“オチ”でかなりこっぴどく言われたりしてますが、私は結構好きです^^
再びのコメント、ありがとうございます。
by てくてく (2009-10-10 02:49) 

おぉ!次郎

 この映画“ネタバレ、反転”は良く憶えています。このシーンを観て「巧い!」と感動しました。
by おぉ!次郎 (2009-10-12 08:55) 

てくてく

おぉ次郎!さん。
こんにちは^^
私は「フライトプラン」に似てるな~、と思っていて
かのシーンでは“一緒じゃんっ!”とビックリしました。
かなりヒッチコック監督を意識して作ったのでしょうね^^
先に「バルカン超特急」のほうを見たほうが良かった気がしました。
nice!&コメント、ありがとうございます。
by てくてく (2009-10-12 11:54) 

hash

70年も前の作品でも、ヒッチコック監督作は色あせないですね。

>過去作品から引用された映画
知らないだけで、きっとたくさんあるんでしょうね。
そう思うと、ちょっと悔しいです。
by hash (2009-10-13 00:52) 

てくてく

hashさん。
こんばんは^^
今回は気が付いたけど、
知らない作品、
きっと他にも沢山あるんでしょうね。
今度はいつ、そんな作品に出会えるかな~^^
nice!&コメント、ありがとうございます。
by てくてく (2009-10-14 00:04) 

きさ

今、山田宏一、和田誠「ヒッチコックに進路を取れ」(草思社)を読んでいるのですが、これは面白いです。
ヒッチコック造詣の深いお二人が語りつくしています。
「バルカン超特急」についても語られています。
「フライトプラン」についても触れられていて、かなり良く出来たリメイク、だと。
ヒッチコックの引用をしている映画は多いですね。
たとえば「ダイ・ハード」のラストは「逃走迷路」のラストのイタダキです。
by きさ (2009-10-19 22:00) 

てくてく

きささん。
こんにちは^^
面白そうな本ですね^^
ヒッチコックの作品を選ぶときのガイド的な役割もはたしてくれそう。
やっぱり「バルカン超特急」のリメイク=「フライト・プラン」
なのですね~。
そう思うと今一度、「フライト・プラン」も見返してみたくなります。

な、なんと「ダイ・ハード」もそうなのですか?
影響を受けた作品は数知れず・・・ですね^^
いつも丁寧なコメント、ありがとうございます。
by てくてく (2009-10-20 16:08) 

きさ

ヒッチコックの話というとついつい。
本はネタばれの話をしまくっているので、見てから読んだ方がいいかな。
「ダイ・ハード」はラストだけですね。
ブライアン・デ・パルマ監督はイタダキが多いです。
ヒッチコック大好きなんでしょうね。
最近だとカルーソー監督は「ディスターピア」が「裏窓」、「イーグル・アイ」は「北北西に進路を取れ」だったので、カルーソー監督もファンなんでしょう。
by きさ (2009-10-20 23:31) 

てくてく

きささん。
こんにちは^^
「ディスタービア」を観た時に
「裏窓」っぽいかも、と思いました。
「裏窓」は観た事があって・・・。
しかし「北北西に進路を取れ」は未見なのです~。
ホントに色んな作品に影響を与えてるんですね。
今度のヒッチコックは「北北西・・・」にしてみます^^
いつもコメントをありがとうございます~(^ー^)/
by てくてく (2009-10-26 16:33) 

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