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それでも恋するバルセロナ [映画 *さ]


それでも恋するバルセロナ [DVD]
「それでも恋するバルセロナ」、観ました。

スペイン・バルセロナを舞台に、絡まる男女の恋模様をコメディタッチで描く。
ウディ・アレン監督作。

ひと夏のバカンスを過ごすためバルセロナを訪れた2人のアメリカ娘。
1人はヴィッキー、結婚を控えた彼女は何事にも慎重に対処する堅実派。
もう一方のクリスティーナは自由奔放だが自分が何をすべきか漠然とした悩みを抱えている。
画家のアントニオとの偶然の出会いが、彼女達のバルセロナの夏を艶やかに彩っていく・・・・。

旅行者でありながらひと夏という一定の期間、腰を据えて旅先で過ごすという所が羨ましい。
数日間の慌しい観光旅行と違い、きちんと生活しているという感じでした。
異国の地の文化に触れながら、いい刺激を受けて過ごす毎日に憧れの眼差しを送ってしまいました。
また、バルセロナの街並みが芸術と歴史がぎっしりと詰まっていて、素敵~。
ここで芸術家のアントニオと知り合ったことで、更に2人の日々は濃いものになっていくんです。

アントニオは「ノーカントリー」の不気味な殺し屋役が印象的だったハビエル・バルデム。
彼は出会って直ぐに、ぶしつけな提案を申し出て2人を驚かせますが、やがて情熱的な魅力を振りまき彼女達を夢中にさせてしまうのです。

そして、そこにもう1人、曲者が登場して恋愛絵巻を盛り上げます。
アントニオの元妻・マリアその人で、彼女はアントニオの上を行く芸術家肌の美女であり、感情の起伏が激しいエキセントリックな面も持っています。
この4人を主軸に、ひと夏をバルセロナで過ごしたヴィッキーとクリスティーナがやがてアメリカに帰国するまでを描いた物語です。

今回も、ウディ・アレン監督が得意とする絶妙な会話劇が流れるように展開されていました。
バカンスが終わって帰国する二人の姿に、結局この話って何が言いたかったんだ?と思わなくも無いけど^^;、会話の妙を楽しみながら、全く飽きさせずに観せるところが凄い。
彼の描く映画には、洗練という言葉がピッタリ。
それとやっぱり、監督自身は画面に出ない作品の方がより好みだと確信しました。

それにしても元妻役のペネロペ・クルスの存在感は天晴れでしたね。
母国語であるスペイン語を捲くし立てる姿は水を得た魚のよう。
コロコロと転がるようなスペイン語のリズムがコミカルさも感じさせて、それがマリアの魅力の一つになっていました。
綱渡りのように危うげで脆い精神状態だけど、逞しくて美しい魅力も持った女。
ペネロペが見事に体現していました。
クリスティーナ役のスカちゃんも大好きだし、ヴィッキー役の女優さんも全然悪くなかったんですが、ペネロペが画面に出た途端、かすんでしまった感は否めない。
女優として格が上、すっかり貫禄が備わりましたね。

VICKY CRISTINA BARCELONA  (2008)
 監督 ウディ・アレン
 スカーレット・ヨハンソン レベッカ・ホール ハビエル・バルデム
 パトリシア・クラークソン クリス・メッシーナ ペネロペ・クルス
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トランスポーター3 アンリミテッド [映画 *た]


トランスポーター3 アンリミテッド [DVD]
「トランスポーター3 アンリミテッド」、観ました。

ジェイソン・ステイサムが運び屋に扮したアクションシリーズの第3弾。

「トランスポーター」シリーズ。
第一作「トランスポーター」、第二作「トランスポーター2」を観てからずい分時間が経ってしまいましたが、やっと三作目まで追いつきました~。
今回は舞台をヨーロッパに戻してくれてました、やっぱりロケーションはこっちの方が好み!
石畳の風情も歴史を感じる狭い路地をスレスレに疾走する車とか、深い森が連なる郊外の一本道など、絵になるんですよね。

「2」で若干鼻についたCGの使いすぎ感も、今回は影を潜めていました。
華麗なる運転テクニックによるカースタント、切れがあって流れるような動きのジェイソン・ステイサムのアクション、十分見せてくれました。
いつも身の回りの道具を上手く使って戦うのですが、今回はシャツやらジャケットやらがまるで生き物のように悪者を痛めつけていましたよ^^

でもジェイソン演じるフランクが仕事をする上で鉄則としていた「名前を聞かない」、「荷物は開けない」なんて早々に反故にされてましたね~。
フランクって運び屋稼業を引退するつもりなんでしたっけ?
そこの辺りうろ覚えなんですけど、警部と釣り三昧で依頼された仕事を後輩にまわしている・・・って事はきっとそうだったんでしょうね。
でも仕事をまわした後輩がドジってしまって、結局フランクが駆り出されてしまう訳なんですが。
案の定、危険な仕事でおまけに今回は車から離れると爆発してしまうブレスレットまで付けられちゃう。
足枷ならぬ手枷で自由を束縛されての仕事、なんですね。

今回、ひとつ不満を挙げるとすると、ヒロインが魅力的じゃ無かった!!^^;
最初は仏頂面だったかと思うと、ある瞬間から豹変する彼女。
それからの行動にイライラしっぱなしでした。
フランクもさ~、結局そうなっちゃうのね、ってちょっとガッカリ。
思いっきりクールに突き放して、最後に一緒になる方が良かった気がするけど、ま、しょうがないか。

悪役のリーダーはティーバッグでお馴染みのロバート・ネッパー。
なんと!吹き替えは若本規夫さんだったんですね、そっちも観るべきだった!
もう返却しちゃったよぅ、残念。

TRANSPORTER 3  (2008)
 監督 オリヴィエ・メガトン
 ジェイソン・ステイサム ナタリア・ルダコーア フランソワ・ベルレアン
 ロバート・ネッパー ジェローン・クラッベ アレックス・コボルド
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フィリップ、きみを愛してる! [映画 *は]


フィリップ、きみを愛してる! [DVD]
「フィリップ、きみを愛してる!」、観ました。

刑務所内で知り合った恋人のために、詐欺と脱獄を繰り返した男の実話を元に映画化。
ジム・キャリーとユアン・マクレガーが愛し合う恋人同士を演じている。

警官のスティーヴンは妻と子供と暮らす、どこにでもいる男に見えた。
だがある日、交通事故で大怪我を負った事で自分に正直に生きようと決意。
実は今まで隠し通してきたが、彼はゲイだった。
妻子の元を離れ、愛する男性と堂々と暮らし始めたスティーヴン。
彼の生活は派手になり、恋人の為に散財を繰り返すうちに、何時しか詐欺を繰り返すようになってしまう。
やがて逮捕されたスティーヴンは、刑務所内で運命の恋人となるフィリップと出会うのだった。

実話の映画化ということで、今回も驚きの人物の登場です。
主人公・スティーヴンですが詐欺の腕前は天才的、どうやらもともとIQ167もある人らしいので、かなり頭の回転が速いのでしょうね~。
フィリップと恋仲になって過ごす時間は甘く過ぎていく、やがてスティーヴンが釈放、すると彼はフィリップを出所させるために一芝居打ちます。
フィリップが刑務所を出てくると、何不自由なく一緒に暮らせるようにと、経歴詐称で大企業に潜り込む。
その全てが詐欺行為でありながら、スティーヴンはちゃんと結果を出してるんですよね、そこが凄い。
でもやり過ぎてまた逮捕、そしてフィリップ会いたさの為に脱獄・・・を繰り返す。

まぁ、ホトホト呆れるような男ではあるんですが、ジム・キャリーが演じると憎めない^^
実際はどうだったのか気になる所ですが、スティーヴンの元奥さんもずっと彼と交流を持ってるし、彼の恋人も含めて気にかけてあげてるみたいでしたし。
そんな所からも、愛嬌のある放っておけないタイプの男性だったんでしょうかね~^^

スティーヴンの恋人フィリップはユアンなんですが、いや~可愛かった!
最初に刑務所の図書館で本に手を伸ばすシーンがあったんですが、指先だけで乙女を表現してたんですよ、ビックリ。
それでもうユアンが可愛い乙女にしか見えなくなった、どんだけ表現力が豊かなんだ!
ジムとユアン、2人の上手さとキャラクターが光ってました。
(あ、スティーヴンの元カレ役のロドリゴ・サントロも格好良かったです。)

所々でちょっとドキツイ場面やセリフなんかも登場するんだけど、なんせジム・キャリーなせいか上手く中和されていてそれ程ヤな感じがしませんでした^^
少々アクが強いけど、大人のメルヘンというか、ラブストーリーって感じで楽しめました。
しかし実話って、本当に小説より奇なり、だわ。

I LOVE YOU PHILLIP MORRIS  (2009)
 監督 グレン・フィカーラ ジョン・レクア
 ジム・キャリー ユアン・マクレガー レスリー・マン ロドリゴ・サントロ
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タイタンの戦い [映画 *た]


タイタンの戦い 特別版 [DVD]
「タイタンの戦い」、観ました。

ギリシャ神話をベースにしたアクション・アドベンチャー。
神々の王ゼウスと人間の間に生まれた青年・ペルセウスが世界滅亡を目論む冥王に戦いを挑む。

その昔、人類は自らの能力に驕り、神々を冒涜する行動に出始める。
怒った神々は冥界の王・ハデスを使い世界を破壊と混乱の恐怖に陥れる。
青年・ぺルセウスもハデスに家族を殺されてしまう。
ペルセウスは自身の出生の秘密を知らずに人間として育ってきたが、ゼウスと人間の間に生まれた子である事を知る。
人類を滅亡の危機から救うため戦うことを決意したペルセウスは、仲間の戦士達と共に旅に出るのだった。

ペルセウスの行く先々に現われるクリーチャーの数々。
それらをやっつけながら、そしてその時に仲間を少しずつ失っていきながら、前へ前へと進んでいきます。
出てくるクリーチャーも楽しめるし、アクションも派手なので飽きさせません。
それはそれは、サクッサクッと気持ちよい展開。
アクション好き、古代歴史物好きの方なら楽しめる作品だと思います。

しかし、物語に深みはあまり無いです。
ペルセウスと父親であるゼウスの確執とか、はたまた自分の出自や置かれた立場からの苦悩などは殆ど描かれず。
内面の心理描写よりアクションに重点を置く、というスタンス。
それを解って見る分には、中々楽しめるアドベンチャー映画ではある。

・・・とは言っても、観たのが10月の終わり頃(多分^^;)で、既に記憶から消えかかっている・・・なんて事実も^^;オイオイッ。
感想って出来るだけ早く、新味の失われないうちに書かないと私の場合はダメみたいです。

CLASH OF THE TITANS  (2010)
 監督 ルイ・ルテリエ 
 サム・ワーシントン ジェマ・アータートン マッツ・ミケルセン
 アレクサ・ダヴァロス ジェイソン・フレミング レイフ・ファインズ リーアム・ニーソン
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運命のボタン [映画 *あ]


運命のボタン [DVD]
「運命のボタン」、観ました。

ボタンを押せば大金は貴方のもの。
ただし、その代償としてどこかで誰かが死んでしまいます。
さあ、貴方はこのボタンを押しますか?

ある朝、自宅の玄関にポツンと置かれた箱。
開けてみると中にはボタン装置が。
そして夕方、訪れた見知らぬ老紳士がこのボタンを押すとどうなるのか説明を始めます。
上に書いた事が絶対に、現実のものになると言うのです。
大金とは100万ドル(およそ1億円らしい)。
考える猶予は24時間、それを過ぎると次の方にこの権利は移ってしまいます。
ご夫婦でよく相談されて、決めてください。
怪しいでしょう~、そんな事言われたら困る~、はっきり言って迷惑でしかない^^;
この提案を受けたのが、キャメロン・ディアス&ジェームズ・マースデン(サイクロップス・X-MEN)夫婦。
夫婦が下した決断によって、彼らがどんな運命を辿るのか?
なかなか興味深く鑑賞することが出来ました。

それにしてもキャメロン演じる妻が、何だかんだ言いながら速攻でボタンを押したのには目がテン!
(ボタン押しちゃうのは予想出来ますよね、だからネタバレじゃ無いよね^^;)
私が旦那だったら“勝手なことしてっ!”ってかなり怒ると思う、ジェームズ演じる夫は優しい~。
そもそもこの夫婦はお互いをとても思い遣る事が出来るいい夫婦だと思う。
それ程、金銭面に苦労しているようにも見えない(逆に裕福にさえ見える)のに、キャメロンがあそこまでお金に執着するのが、ちと分からなかったかも。
確かに、夫婦を取り巻く状況が芳しくない風向きに変わったってのはあるとは思うけど、でもねぇ^^;
抗いようのない力が働いていたんでしょうか。

大金を手にした喜びもつかの間、夫婦の周りに不穏な出来事が起こり始めます。
(そもそもお金貰って嬉しいどころか、気分は沈んで行く様に思える。)
このボタンに纏わる一連の出来事がどのような意味を持つのか、またこの提案をしてきた老紳士の正体は何なのか。
その辺が見え始めると、一気に冷めてしまう人が多いかもしれませんね~。
あ、これ系か・・・って。でも何となく始めからオチは見えてるっちゃぁ、見えてるし。
私はあれ系でも全然良いんですけど、如何せん長く感じた。
図書館のシーンとか意味深過ぎてよく分からず、単調に思えたり。
前半は雰囲気もあって面白かったけど、出来たら100分位で纏めて欲しかったなぁ(この尺が好きだよね、私^^;)

幾ら見知らぬ誰かだとは言え、人様の死のきっかけを作ってしまうと思ったら、ボタンは押せない。
絶対に、自分にかえって来ると思う。
因果応報。
ジェームズ夫が最後まで優しくて、切なくはあった。

謎の老紳士役のフランク・ランジェラの怪しさが◎。

THE BOX  (2009)
 監督 リチャード・ケリー
 キャメロン・ディアス ジェームズ・マースデン フランク・ランジェラ
 ジェームズ・レブホーン ホームズ・オズボーン ジリアン・ジェイコブス
 セリア・ウェストン デボラ・ラッシュ
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パリより愛をこめて [映画 *は]


パリより愛をこめて Blu-ray & DVDセット(初回限定生産)
「パリより愛をこめて」、観ました。

フランス、パリ。
アメリカ大使館員のリースは地道に職務をこなす毎日だが、諜報員としてワンランク上の活躍を切望していた。
そんな折、アメリカから麻薬捜査のためにフランスに派遣されたCIA諜報員・ワックスとコンビを組め、との指令を受ける。
型破りのトンデモ諜報員・ワックスと捜査を進めるうちに、政府要人を狙う爆弾テロの計画が進行中だと気付くリースだった・・・。

リュック・べッソン原案のノンストップ・アクションムービー。
「96時間」同様、今回もパリの街を所狭しと駆け巡ります。

スキンヘッドに髭面、耳にはピアスの強面な風貌で暴言を吐きまくるワックス。
アクの強いキャラクターがジョン・トラヴォルタに嵌り過ぎて楽しくなる。
敵の数が圧倒的に多かろうが、彼に掛かれば問題なし。
撃って撃って撃ちまくる。

そんな彼の相棒となってしまうのがジョナサン・リス・マイヤーズ演じる新米諜報員・リース。
ワックスとの捜査はかなりキツイ新人研修(?)になった筈。
最初はオロオロしっぱなしのリースが、持ち前の頭脳を活かしつつ度胸の座った成長振りを見せるラストまで、まさに文字通り止まる事を知らないアクションシーンの連続で楽しませてくれる作品。

トラヴォルタとジョナサンのコンビが良かった!
無茶苦茶なオヤジに見えるワックスですが、仕事の腕前は一流、相棒に対しても義理堅さが感じられ、実は好感が持てるキャラでした。
そして、ジョナサンがイケメンでそこも楽しめた~^^
壺を持たされたまま逃げ惑う姿が可愛かったです。
出来たら、このコンビでまた大暴れしてもらいたい、そんな風に感じましたね!

スカッとアクションを楽しみたい時に、おススメの1本です。

FROM PARIS WITH LOVE  (2010)
 監督 ピエール・モレル
 ジョン・トラヴォルター ジョナサン・リス・マイヤーズ カシア・スムートニアック
 リチャード・ダーデン アンバー・ローズ・レヴァ シェムズ・ダマニ モステファ・スティティ
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SP 野望篇 [映画 *数字・アルファベット]


『SP 野望篇』オリジナルサウンド・トラック
「SP 野望篇」、観ました。

テレビドラマ「SP(エスピー)」の劇場版。
「野望篇」と「革命篇」の2部構成、「革命篇」は2011年春、公開。

はっきり言ってテレビシリーズ、観てませんっ^^;
劇場版も観に行く予定にはしてなかったのですが、何故か娘が熱望したため、昨日のレディスDayに出掛けて来ました。
娘もドラマ、観てないし・・・ストーリー解からんかもよ~、と何度も確認したんだけど、どうしても観たかったらしい。
学校で話題になってたのかな?^^

何のことは無い!
お母さん、岡田君に釘付けでした(笑)
カッコいい~、あんなに激しいアクションを見せるドラマだったんですね、知らなかった。
岡田君もめちゃくちゃアクション上手じゃないですかっ!
ファンの方は既に周知の事実だろうし、今更何言ってんの?って感じかもしれませんが、まったく存じ上げなかったので素直に驚いたし、良いもの見せてもらった~って感じ。
完璧に娘よりも食い入ってました、ププッ(^^:

ストーリーの方はついて行けなくも無かったです。
何となくこんな感じかな~、って予想しながら。
娘はまだまだ、ある程度予測を立てながら物語を観る、とか行間を読む・・・みたいなのは苦手だろうから、ちと難しかったとは思ったけど。
案の定、派手なアクションシーンは集中してたけど、真ん中くらいは弛んでましたね^^;
しかし、これは致し方無いです。(なんせテレビシリーズ観てないし)

ところで、井上君と尾形さんの因縁とも言える関係性が非常に気になりました。
幼少時代の事件とか。
互いに確執を抱えた間柄のようですが、その辺りもテレビシリーズを観ればよく解るんでしょうか?
やっぱり、観るべき?!

警護対象者を守るSPの機敏な動きも良かった。
米ドラマのように直ぐに銃撃戦っていう事にはならずに、本当に身体を張った攻撃術というか護身術というか。
接近戦でのアクションも見応えありました。
岡田君が警棒(て言うのかな)をシャキーンと出す場面がテンション上がった^^

もちろん、続きも観に行くよねっ、と娘に念押しした母であったのでした。

SP 野望篇  (2010)
 監督 波多野貴文
 岡田准一 堤真一 真木よう子 松尾諭 神尾祐
 野間口徹 丸山智己 堀部圭亮 古山憲太郎
 伊達暁 山本圭 香川照之
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黄金 [映画 *あ]


世界名作映画全集72 黄金 [DVD]
「黄金」、観ました。

一攫千金を夢に見て、金鉱を探すべく山の奥深くへと入った男達の波乱に満ちた道中を描く。
1948年の作品、監督はジョン・ヒューストン。

1920年代のメキシコ。
アメリカからの出稼ぎ労働者(かな?)のドブズは職にあぶれ、その日暮しの毎日を送っていた。
同じ境遇のカーティンと共に入った安宿で、年老いた山師のハワードと出会う。
メキシコの山奥深いところでは、黄金の眠る鉱脈が沢山あり一攫千金も夢ではないと言うハワード。
その話に乗ったドブズとカーティンは所持金すべてつぎ込み、ハワードと共に山へ旅立つのだった。

持ちつけない大金を目の前にしたばっかりに、欲に囚われてしまい大切なモノが見えなくなってしまう・・・。
そんな悲しい人間の性を浮き彫りにしたストーリーでした。
黄金に魅入られ、次第に猜疑心の塊となっていくドブズを演じるのはハンフリー・ボガード。
ボガードと言えば「カサブランカ」(その昔、鑑賞。ほとんど覚えていない^^;)、「麗しのサブリナ」ぐらいしか観たことがないので、印象と言えば「麗しのサブリナ」の紳士的なイメージしか持ってなかった。
が、本作で演じたドブズの金に対する執着心、また獲物を離すまいとギラギラ目を光らせるところなど、段々と嫌な男になっていく様はその紳士のイメージを思いっきり覆えすものでした!
流石は役者さん、変幻自在ですね~。

それにしても古い映画なんですが、どうしてこうも面白いのでしょうか?
私はいつも最初に“うわっ、古っ!”って突っ込んでしまう(笑)
ド派手な今時の映画に慣れきったためか、古い映画って若干の拒絶反応みたいなものを感じてしまう(私だけ?^^)
それでも、モノの何分もしない内に知らず知らず引き込まれてしまってるんですよね、それが不思議。
アクションシーンなんかも今の作品とは比べ物にならない位、のんびりしてるのに。
そういう所に変に力を入れすぎてない分、ストーリーで勝負しようとしているからなんでしょうかね。
マッタリし過ぎてる所が無きにしも非ず、なんだけどそれさえも良しと思えるし^^

個性があって魅力的なキャラクターも欠かせません、本作では山師のハワードがそうです。
人生の酸いも甘いも噛み分け、浮き沈みを経験してきた彼の人情味溢れる笑顔がいい。
年の功でドブズとカーティンに含蓄のある言葉を垂れるのですが、要はそれに聞く耳を持てるか持てないか。
そして、何事も前向きに考えることができるかどうか。
苦労が水の泡に帰したとしても、“命あっての物種”とばかりに笑い飛ばせる度量。
あの器のデカさこそ、人生を幸せに変えていける秘訣ではないか、とハワードを見て思った次第。

THE TREASURE OF THE SIERRA MADRE  (1948)
 監督 ジョン・ヒューストン
 ハンフリー・ボガード ウォルター・ヒューストン ティム・ホルト 
 ブルース・ベネット バートン・マクレーン アルフォンソ・ベドヤ
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レギオン [映画 *ら]


レギオン コレクターズ・エディション [DVD]
「レギオン」、観ました。

神から見放された人類を襲うのは天使。
砂漠のど真ん中のダイナーを舞台にしたサスペンスアクション。


見渡す限り同じ景色が続く砂漠にポツンと存在するダイナー。
店主のボブは偏屈者で不機嫌、息子のジープはダイナーの隣にあるガレージで故障した客の車を修理していた。
コックのパーシーはフライパンを振り、ウエイトレスのチャーリーは身重の身体で煙草をふかす。
店内には数人の客、いつもと変わらない日常は一人の老婆の出現によって暗転する。
可愛いおばあちゃんに見えた老婆が、突如豹変しダイナーはパニック状態に陥る・・・。

神様がいよいよ人間を見放す時が来てしまったようです。
神から遣わされた天使達にとり憑かれた人間は凶暴化、そしてダイナーを襲い始めます。
そんな中、1人の男が救世主の如く現われる。
彼こそ大天使・ミカエル、神に背き人間側に立って戦うことを決意したその人だった。

こうやって書いているととっても壮大な世界観に思えますが、スケール的にはそれ程の物を感じないかもしれません。
なんせ舞台となるのはこじんまりとしたダイナーと、その前の駐車スペースが殆ど。
全世界を襲った未曾有の出来事であるはずなのですが、この場所以外は描かれていないのでその実感は湧きません。
登場人物であるダイナーの面々が事態が飲み込めずにいるのは、勿論言うまでもありません。
通常から陸の孤島状態のこのダイナーが外界との繋がりを感じることができるのは、テレビやラジオの放送だったり、電話だったり。
時々訪れるお客さんとの世間話も入りますよね。
それらの通信が途絶え、電気の供給が絶たれ、おかしな老婆が現われても、彼らには何が起こっているのか理解できない。
挙句、天使だという男が現われ、世界の終わりを告げられる・・・。

こういう世間と隔絶されたシチュエーション、というのは私の好みであります。
ダイナーの人たちが知り得ない他の地域のパニック描写は一切省き、彼らの周りのミニマムな世界のみを見せていく・・・っていうのは個人的には面白かったです~。
「ミスト」なんかもそうだったと思うし。)

でもまあ、この世の終焉って言う危機感はあんまり感じられなかったのは事実かな。
それもこれも、とり憑かれてしまった人たちが怖いんは怖いんだけど、若干違うテイストが混じってたせいではなかろか?
だって、7:3くらいの割合で“笑い”が混入してましたよね、絶対!
アイスクリームメンなんて、こっちが“ガックーン”となってしまいそうでしたもん^^;
役者さんたちは皆、結構シリアスな演技をしていたので、このギャップが堪りませんでした。
この作品がB級だと云われる所以も、この辺にあるんでしょうな~、おそらく。
(最後は思いっきり駆け足だったし・・・だって100分しかないから>▽<)

・・・でも、私、嫌いじゃなかったですけどねっb(^^

LEGION  (2010)
 監督 スコット・スチュワート
 ポール・ベタニー ルーカス・ブラック タイリース・ギブソン
 エイドリアンヌ・パリッキ チャールズ・S・ダットン ジョン・テニー
 ケヴィン・デュラント ウィラ・ホランド ケイト・ウォルシュ デニス・クエイド
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情婦 [映画 *さ]


情婦 [DVD]
「情婦」、観ました。

アガサ・クリスティ原作「検察側の証人」の映画化。
監督は「麗しのサブリナ」、「アパートの鍵貸します」のビリー・ワイルダー。

ロンドンきっての腕利き弁護士・ウィルフリッド卿のもとに依頼人が訪れる。
ヴォールと名乗る男は、自分に資産家の未亡人殺しの容疑が掛けられているが無実である、とウィルフリッドに助けを求める。
ヴォールのアリバイを証明できるのは妻のクリスティーネただ1人。
ヴォールの無実を信じたウィルフリッドは弁護を引き受ける。
ところがいざ、法廷が開廷されるや、検察側の証人として現われたのは他でもないクリスティーネ。
彼女は思いもよらない証言を語り始め・・・。

記事を書こうとしてDVDを検索してみたら、ジャケットの写真がお色気ありますね~^^
断っておきますがこの映画、“法廷ドラマ”です。
はて、こんなシーンあったかしら?・・・としばし考えてしまいましたが、あった、あった、ありました。
殺人容疑をかけられたヴォールと、彼の妻であるクリスティーネの出会いの場面の回想です。
大戦中、ドイツに駐留していたヴォールが偶然入った酒場のステージで歌っていたのがクリスティーネ。
その時のシーンでした、食べるのにも困っているクリスティーネに“コーヒーはどうだい?”、“砂糖は?”なんて言いながら意気投合(?)してしまう。
彼女の魅力に参ってしまったヴォールは、クリスティーネと共にロンドンに帰国、そして結婚となった訳なんですが、思い当たるお色気シーンらしきものはここのみ。
あとは恰幅のいいウィルフリッド弁護士が活躍する法廷劇です。

ウィルフリッド卿は重病からの病み上がりの身体で、この弁護を引き受けます。
それもこれも、ヴォールの人柄がウィルフリッドの眼鏡にかなったから(←文字通り、観たらお分かりかと^^)。
体調を気遣ってまくし立てる付き添い看護師の注意も聞かず、徐々に弁護にのめり込んでしまう弁護士。
どうやらヴォールはひょんなことから知り合った未亡人と親しくするうちに、殺人事件に巻き込まれてしまったらしい。
状況証拠はヴォールに不利。
そんな彼のアリバイを証明してくれるのはクリスティーネだけなのだが、家族の証言と言うこともあってウィルフリッドは彼女の出廷を見合わせる。
ところが、愛妻は検察側の証人として出廷し、あろうことか夫に不利な証言を始めてしまうのです。
これは一体どういうことか、事件の真相はどこにあるのか?

惹き込まれた!
法廷ドラマってやっぱり面白い。
百戦錬磨の敏腕弁護士・ウィルフリッドの采配も見事。
心理的に揺さぶりをかけるのが上手い。
裁判を通して明らかになるヴォールとクリスティーネ夫婦の知られざる一面。
分かりそうで分からないモヤモヤの向こうにある真実に振り回されました~。
最後の最後まで、気を抜けなかったです。

マレーネ・デートリッヒって名前だけは知っていたけど、映画を観るのは初めて。
個性的な魅力がある人ですね。
一見、冷めているけど内にものすごい情熱を秘めた女性を熱演でした、脚線美もお見事^^

ウィルフリッド卿と付き添い看護師のやり取りが、この作品にコミカルなエッセンスを加えていました。
・・・と言ってもずっと、うるさいオバサンだな~、なんて思ってたんですが(スミマセン^^;)
ラストでは、ウィルフリッドの一番の右腕なのはこの看護師だったんだ!と気付かされて妙に微笑ましかったし、ちょっと救われた気分になったかも。

エンドロールが流れる中、“この映画をまだご覧になってない方のために、ラストは話さないで下さい。”というお願いが流れてビックリ!
そんな「シックスセンス」みたいな事、1957年からやってたんですね~!

WITNESS FOR THE PROSECUTION  (1957)
 監督 ビリー・ワイルダー
 タイロン・パワー マレーネ・デートリッヒ チャールズ・ロートン
 エルザ・ランチェスター ジョン・ウィリアムス ヘンリー・ダニエル
 イアン・ウォルフ ユーナ・オコナー トリン・サッチャー
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