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地球が静止する日 [映画 *た]


地球が静止する日 (キアヌ・リーブス 主演) [DVD]
「地球が静止する日」、観ました。

地球に猛スピードで接近する正体不明の物体。
あわや衝突と言う時に、スピードダウンしたそれは光る球体であった。
緊急事態に集められた科学者や軍関係者が見守る中、球体から現れた影。
彼はクラトゥと名乗り、ある使命をもって地球に送られた異性人であった。
彼が語る驚くべき使命とは・・・。

キアヌ・リーヴス主演のSF作品。50年以上前の映画のリメイクだそうです。
今の地球環境に警鐘を鳴らすような内容になっていて、この星に暮らす地球人がこの星をダメにしている。
地球を守るためには、人類、および私達が築いた文明を葬るしかない、それを実行に移すためにクラトゥはやって来たのです。

どう見ても異性人の方が、遥かに高い知能と実力行使の力を持っているのは明らか。
それでも軍は、もてる最大の力で対抗しようとします。
実際にこんな事態が訪れたら、いったいどうすれば良いのかな。
ただただ、逃げるか、祈るしかなす術はないのかも。
予告編でも流れていましたが、彼らの起こした砂嵐のようなものは、あっと言う間に人も建物も何もかも飲み込んで無と化していきます。
私達の英知のかたまりは数秒で塵となる・・・こんな力を見せ付けられたら対抗する気は失せるかも。

女性研究者のヘレンは、クラトゥと行動を共にする間、必死で訴えます。
私達は変わることが出来ると。
確固たる使命を持っているクラトゥの、心を動かすのは果たして何なのか。
そこの辺は、地球人との触れ合いとかが見所になると思ってましたが、もう一つ強い説得力が無いようにも思いました。
ヘレンと義理の息子の関係に触れてとか、何となく分かるけどそれだけじゃちょっと弱かったかな?

前半の球体からクラトゥ登場・・・辺りまでは“どうなっちゃんだろう?”とハラハラしたのですが、段々と単調になって来たように感じたのが残念。
でも決してつまらない、と言う訳でもなかったのですが。
実はレイトショーだったのですが、2回ほど“ガック~~”と睡魔が襲ってきて、“ビクッッ”となって目が覚めました^^;
こんな事初めてです、今までレイトでも寝ちゃったことなんて無いんですが・・・。
どうも年末でお疲れのようです(((^ー^;)

[映画館で鑑賞]

THE DAY THE EARTH STOOD STILL  (2008)
 監督 スコット・デリクソン
 キアヌ・リーヴス ジェニファー・コネリー ジェイデン・スミス
 キャシー・ベイツ ジョン・ハム ジョン・クリーズ
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ダイ・ハード [映画 *た]


ダイ・ハード [DVD]
「ダイ・ハード」、観ました。

クリスマス・イブのLA。
ナカトミビルではクリスマスのパーティが開かれていた。
まだ建設途中ではあるがハイテク設備を備えた高層で、LAの夜景を一望できるものである。
そこに謎の武装集団が現れ、ビルは完全に占拠されてしまう。
別居中の妻を尋ね、偶然ビル内にいたNYの警官ジョン・マクレーン。
彼はたった一人で、武装集団との戦いに挑む。

言わずと知れたアクション映画の傑作。
どうして今?なのかは、ズバリ、クリスマスだから!(もう終わっちゃったけど^^;)
イブの夜、血まみれ汗まみれで死闘する一人の警官。
超有名な作品なので、説明は要らないかも・・・ですが、とにかくめっぽう面白い。
今から20年前の作品なので、さすがに古さも感じなくは無いですが、そんな事は全く問題ならないくらい良く出来た筋立てです。

すごいな、と思うのはやはり、劇中にさりげなく登場した数々の伏線を、実に見事に回収していく気持ちのよさではないでしょうか。
何気ない小道具が、後にピンチを脱する手助けになったり、あるいは逆に非常に不利に働いたり(裸足とかね、イタイ^^;)
そして物だけじゃなくて登場人物に関しても、適材適所に配置されたキャラクターに唸らされます。
中でもナカトミビルの異変に最初に気付いたLAの警官・パウエル、彼はある事情で警官としては致命的なトラウマを抱えている設定です。
もちろん限られた時間の中なので、パウエルの背景は最低限の台詞で語られる、しかし彼の傷の深さは十分伝わる。
マクレーンとはお互い顔も知らず、ただ無線のやり取りで事件を解決させようとする内に、不思議と強い友情が芽生える。
マクレーンとパウエルがついに対面する感動の終盤にも、見事な伏線の回収が用意されていて、何度観ても唸ってしまいます。

あと忘れてはならないのが、武装集団のボス・ハンス。
アラン・リックマンが一見紳士的な物腰ですが、狡猾で冷徹な頭脳犯を演じています。
私が忘れられないシーンは、一人で行動していたハンスが偶然バッタリマクレーンと出くわすシーンです。
この時のハンスの並外れた臨機応変さには、つい笑ってしまいます。流石です。
そして、その後に展開するマクレーンとの攻防も、分かっていてもドキドキしちゃって、やっぱり上手いよな~、と思うのです。

他にも、にくったらしいTVマンとか、お茶目なリムジンの運転手とか、姉さん女房っぽい(←私の勝手な推測^^)男前なマクレーンの嫁とか、キャラクターも立ってます。
20年経っても、色あせる事のない傑作。
シリーズの中で1番はもちろん、アクション映画の中でも5本の指に入るくらい面白い!と思います。

[DVDで鑑賞]

DIE HARD  (1988)
 監督 ジョン・マクティアナン
 ブルース・ウィリス アラン・リックマン ボニー・ベラリア 
 レジナルド・ヴェルジョンソン アレクサンダー・ゴドノフ ハート・ボックナー
 ウィリアム・アザートン ポール・グリーソン ジェームズ繁田
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トウキョウソナタ [映画 *た]


トウキョウソナタ(竹書房文庫た1-1) (竹書房文庫 た 1-1)
「トウキョウソナタ」、観ました。

長年勤めた会社から、突然リストラを宣言された佐々木。
帰宅してもその事実を妻に告げることが出来ない。
次の日から、いつも通りに家を出て外で暇をつぶす日が続く。
一見、普通に見える家族はそれぞれに何かを抱えていて、それが静かに浮かび上がり始める・・・。

ホラーは苦手なのであんまり観た事がないのですが、そのジャンルで有名な監督さんが撮った家族モノという事です。
父親・佐々木役に香川照之、妻は小泉今日子というキャストに惹かれて観たいと思った作品。

さすがホラーの監督さんだけあって、何気に不気味な雰囲気が漂っていました^^;
特に佐々木の友人である黒須の家で夕食をご馳走になるシーン、妙な緊張感で怖かったです。

佐々木は結構、昔風のお父さんでしたね。
食卓を囲む時も、彼が“いただきます”を言うまで妻も息子2人も手を付けずに待っていたり。
父親の威厳を重んじる彼が、リストラされたことは家族には言えず、外でもがく様は見ていて気の毒でした。
息子達もそれぞれ色々あるけど、そんな家族を家で迎えている妻も何かが積もっていたのでしょう。

(ネタバレ、反転します)物語のクライマックスのある日、家族に怒涛のような出来事が起こります。 父親に起こったこと、次男に起こったことは分かりますが、妻に起こった出来事は・・・。 何となくそこだけ浮いているように感じてしまいました。役所さんが出てきてからの、あまりに急な展開に若干あんぐり。 あそこのパートだけ、あんまり好きじゃないかも・・・?^^;

徐々に不協和音を奏で始める家族たちの、迷走と再生の物語。
独特の空気感漂う作品でした。

[映画館で鑑賞]

トウキョウソナタ  (2008)
 監督 黒沢清
 香川照之 小泉今日子 小柳友 井之脇海 井川遥 津田寛治 役所広司
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つぐない [映画 *た]


つぐない
「つぐない」、観ました。

1930年代イギリス。
13歳のブライオニーは小説家を目指す多感な少女。
彼女は窓越しに姉・セシーリアと使用人の青年・ロビーのただならぬ様子を目撃する。
そんな折、屋敷でいとこが何者かに襲われるという事件が起こり、犯人として逮捕されるロビー。
時は戦時中、ロビーは刑務所から戦地へと送られるのだった・・・。

胸が締め付けられるような、苦しさを覚える作品でした。
1つの嘘が人生の歯車を狂わし、取り返しのつかない所に飲み込まれていく様を、ゾクリとするような美しい映像が彩ります。
何よりも少女期のブライオニーの潔癖であるが故の行動が、説得力のある描写で描かれていくのです。
彼女の中にある好奇心、ほのかな憧れ、嫉妬などが渦巻く感情と、大人になる手前の無垢さをシャーナ・ローナンという女優が見事に演じきっていました。

もう一方の主役と言うべきロビーは、先日の「ペネロピ」の記憶も新しいジェームズ・マカヴォイ。
やっぱり彼は良いです!
使用人と主人の娘という身分の違いを感じつつ、セシーリアに惹かれる恋心の繊細さと、溢れる情熱。また、その後も彼女との愛を糧に戦場をさすらうシーンなど、何度も胸に迫るものがあり涙がこみ上げました。

自分のとった行動で、誰かの人生に多大な影響を与えてしまう。
とめどなく押し寄せて来るだろう後悔の波と向き合う毎日。
残酷な運命の物語を、実に美しい映像で紡いで行きます。
美しいから、余計に残酷で苦しくなるのです。

2008年アカデミー作品賞にノミネートされていた本作。
「ノーカントリー」「ジュノ/JUNO」、「フィクサー」(感想書いてない^^;)、「ゼア・ウィル・ビー・ブラッド」と「つぐない」、全て観たところで・・・。
作品賞は「ノーカントリー」が獲りましたが、私的にはこの作品が一番良かったと思うのです。
最初から最後まで流れるような物語運び、英国らしい上品さが常に漂う映像、そしてあのタイプ音、“あー、映画を観ているなー”と実感できる、これがほんとに嬉しいのです。
そして映画が終わった後も、主人公の心情を思いその余韻を味わう事の出来る作品でした!

[DVDで鑑賞]

ATONEMENT  (2007)
 監督 ジョー・ライト
 ジェームズ・マカヴォイ キーラ・ナイトレイ シアーシャ・ローナン 
 ロモーラ・ガライ ヴァネッサ・レッドグレーヴ
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ダークナイト [映画 *た]


ダーク・ナイト
「バットマン ビギンズ」の続編、8月9日公開の「ダークナイト」。
土日に先行上映が行われるという事で、さっそく昨日レイトショーで観てきました。
場内はけっこうな入り具合。
実は日中、東京にお出かけして歩き回り、大分お疲れモードだったのですが・・・^^;
映画なら苦にならないものですね(笑)、そんな感じで「ダークナイト」、観ました。

ゴッサムシティに現れたジョーカーは悪と狂気の言動で、人々に混乱と恐怖を突きつける。
街を守るバットマンとの壮絶な戦いが始まる。

刻まれるビートとビリリと空気を震わす重低音のBGM。
その響きはどこか不穏な空気に包まれています。
決してヒーロー登場をイメージさせる、晴れ晴れしいファンファーレではない。
その音楽がピッタリと思える、バットマン。
街の平和を守る使命に駆られた男の苦悩と葛藤を描いた本作、音楽にまず心を掴まれました。
前作に引き続き、クリスチャン・ベイルが演じています。
彼の思慮深げな憂いのある顔立ちと落ち着きが、バットマンのキャラクターに深みを与えているように思う。

そしてもう一人、登場する男ジョーカー。
予告編で初めて彼のピエロメイクを観たとき、度肝を抜かれましたが、本編でも強烈な存在感を放っています。
独特の語り口、どこかコミカルな動きとは裏腹に、彼は限りなく“悪”を体現していました。
そしてそれは、いわゆる常識の通用しない彼独特のやり方。
狡猾に仕組まれた罠は、バットマンをも翻弄します。
つかみ所のない空恐ろしいジョーカーを、ヒース・レジャーが全身全霊で演じています。
出来る事なら続編にも、登場してもらいたかったと思わずにはいられない。

勧善懲悪で丸く納まらない物語。
善悪、どちらに染まるか分からない不安定さ、脆さ。
そこの辺りにアーロン・エッカート扮する正義感の検事・ハービーが絡んできます。
今回、バットマンの失ったものは大きいと思う。その犠牲を払っても貫く信念。
続編を期待します、是非。

150分を超える長丁場。
疲れた身体にどう来るかと案じましたが、最後まで集中して鑑賞。

(追記)
9月12日。2回目、鑑賞しました。
いつもの映画館は午前中の都合のいい時間の上映は終わってしまい、初めて行くちょい古めの映画館で。
入ってビックリ。
んーーー、なんと私ともう一人のご婦人、たった2人!?
これはある意味、ものすごく贅沢な時間を過せたってことでしょうか、なんせ2人占めですから・・・。
(どうせなら一人占めのほうが良かった?でもそれはちょっと怖いし・・・)
つい先日観た後だというのに不思議と全く飽きることなく、逆に今回の方があっという間にラストまできた、という感じでした。
内容的にも、登場人物が今何を目論んでどう行動しているのか、より把握しやすかったです。
最後を締め括るバットマンの勇姿には、涙が出そうになりました。

[映画館で鑑賞]

THE DARK KINIGHT  (2008)
 監督 クリストファー・ノーラン
 クリスチャン・ベイル ヒース・レジャー マイケル・ケイン
 ゲイリー・オールドマン アーロン・エッカート マギー・ギレンホール
 モーガン・フリーマン
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転々 [映画 *た]


転々 プレミアム・エディション
「転々」、観ました。

84万円もの借金を抱えた大学生・文哉は、返済期日が迫ったある日、取立て屋の男からおかしな提案をされる。
それは東京の街を一緒に散歩すること。
男の気がすむまで付き合えば、100万円をくれると言う。
借金をチャラにするため、提案を受け入れる文哉。
こうして男二人の東京散歩が始まった。

まず思ったのが、秋を感じる東京が郷愁いっぱいに画面に迫ってくること。
路地裏の小道が、古い商店街の佇まいが、鮮やかな色に染まる街頭の木々たちが。
東京にこんな街並みが残っているのかと、驚きと新鮮な気持ちになりました。
でも、東京=大都会というイメージを持っていた私が知らなかっただけで、この街並み達はそこに普通に、ずっと存在しているんですよね。
ゆっくりと散歩する画面の中の二人と、流れる景色がとてもいい空気を作り出す。
まさに歩くペースと同じ、ゆっくりとした時間が流れています。

三木聡監督らしい、思わず笑いがこみ上げるコネタも散りばめられていますが、それもいい感じのスローペース。
とりとめもない世間話をしながら、男二人が歩きます。
オダギリジョーと三浦友和。
オダギリさんはやっぱりかっこよくて、上手いです。
ゆるゆるの笑いも流石。
そして借金取り役の三浦友和がいい。
妙~にクセがあり風変わりな役柄を、愛嬌たっぷりに演じています。
あの襟足も、ちょっと恰幅の良くなったお腹も、いい^^
徒歩の旅を通して、変わっていく二人の距離がたまりませんでした。

クスクスと笑いながら観ていたはずが、物語りも終盤になると切なさで胸が一杯になってきました。
思いっきりノスタルジックな気分になって、ホロリホロリと泣けてきて。
ラストシーンも、ああ、これで良かったんだろうな・・・、そう思えました。
男二人の徒歩ムービー、なんかしみじみ・・・いい映画でした。

[DVDで鑑賞]

転々  (2007)
 監督 三木聡
 オダギリジョー 三浦友和 小泉今日子 岩松了 ふせえり 松重豊 岸部一徳
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天国と地獄 [映画 *た]


天国と地獄<普及版>
去年、森田監督でリメイクされた「椿三十郎」を観た後、黒澤監督の「椿三十郎」も観てみたくなりました。
DISCASのリストに入れているのですが、一緒に入れていた「天国と地獄」の方が先に送られてきました。
という訳で「天国と地獄」、観ました。

すごく有名な映画なのですよね。
でも、黒澤作品は「羅生門」と本作で2作目です。
会社重役・権藤の子供と間違えられて、運転手の息子が誘拐される事件が発生。
犯人はその子供と引きかえに3000万円の身代金を、権藤に要求する。
全てを見透かして楽しんでいるかのような犯人。
人質救出、犯人逮捕にかける警察の懸命の捜査を描くサスペンス。

横浜の街並みを海まで見渡すことが出来る丘の上に立つ権藤の屋敷。
始まって1時間程は、権藤家のリビングで物語は展開していきます。
まるで舞台劇のように、そこで権藤の人となりや人間関係、置かれた状況から事件の発生、経緯を描き出していきます。
全財産を投げ出して犯人の要求を呑む・・・、葛藤し苦悩する権藤。
“気が付いたらリビングのシーンだけで1時間近くを見せていた”という感じで、まったく飽きさせない物語の運びに驚きました。

そこから列車内に舞台は移ります。
身代金の受け渡しシーン、多分きっと超有名なシーンなのだと思うのですが、もちろん初めて観るわけで。走る列車の窓からの景色はどんどん流れ・・・。
目には見えるが手の届かぬもどかしさ、用意周到な犯人の賢さなど、サスペンスの波が最高に達する瞬間でした。

僅かな手がかりを元に、執念で犯人にジワリジワリと近づく捜査本部。
もちろんエアコンなどなく、汗を拭き拭き、煙草を燻らし、会議室の中は扇風機が回るのみ。
画面から蒸しかえるような暑さと、捜査官達の熱気を感じました。

列車の他にもう一つ、心臓が高鳴るシーンがあって、それは煙突の煙の所。
小さな手がかりの積み重ねと、捜査官の知恵が功を奏していき、そして犯人のミスとも言うべき煙を見逃さなかった運。
そういう所の見せ方が上手い。

丘の上にそびえ立つ権藤邸もあれば、まだまだ昔の面影を残す街並みも混在する横浜。
こんな時代もあったんだと、驚きもありました。
山崎努さんも若くて(当たり前なんだけど)ビックリ。
犯人の動機を最後に聞いて、「天国と地獄」のタイトルの意味が分かった気がしました。

[DVDで鑑賞]

天国と地獄  (1963)
 監督 黒澤明
 三船敏郎 仲代達矢 香川京子 佐田豊 山崎努
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タロットカード殺人事件 [映画 *た]


タロットカード殺人事件 [DVD]
「タロットカード殺人事件」、観ました。

ウディ・アレンの作品は数えるほどしか観た事がないのですが、コミカルでちょっと皮肉が利いていてお洒落な感じ・・・というイメージを持っていました。
前作「マッチポイント」はシリアスなサスペンス物で、今までとはちょっと違う印象(皮肉まじりなところは健在)でした。
すごく満足して映画館を出た記憶があります。
その「マッチポイント」でヒロインを演じたスカーレット・ヨハンソンが再び登場する本作。
今回は以前のコメディ・タッチに戻った作品でした。

ジャーナリスト志望の女子大生サンドラ(ヨハンソン)は、ひょんなことから今巷を賑わせている連続殺人事件の犯人らしき人物を知る事になります。
現場にはいつもタロットカードが残されている事から“タロットカード殺人事件”。
その犯人がなんと貴族の御曹司ピーター(ジャックマン)だというのです。
しかもそのネタの出所というのが、最近死亡し幽霊となって現れた記者ジョー。
ジャーナリスト志望のサンドラに事件の真相を探れというのです。
そこに手品師ウォーターマン(アレン)が加わり、なんとも危なげな捜査が始まります。

スカーレット・ヨハンソン。かわいいですね~。「マッチポイント」の時はどことなく不幸が付きまとうセクシーな女性を演じていましたが、今回は元気な女子大生。行動的でチャキチャキしています。
パンツ姿にスニーカー、眼鏡をかけた彼女はあどけない。(でも眼鏡を外したらいつものフェロモンいっぱいです^^)
そこにマシンガンのようにしゃべりまくるウディ・アレンが加わると、まるで二人は夫婦漫才のように見えてしょうがなかった(笑)
なんとも心もとない素人探偵の二人ですが、上手い具合にピーター邸に入り込んでいきます。

御曹司ピーターはヒュー・ジャックマンが演じています。
彼は佇まいや顔立ちにすごく気品があって、こういう役が似合いますね。
昔「ニューヨークの恋人」という映画でも貴族の役を演じていましたが、彼が「X-MEN」のウルヴァリンと同じ人だと気付いた時はちょっと驚きました。イメージ全然違う、さすが役者さん!
とても悪人には見えないピーターと接する内、サンドラはなんと・・・というか案の定、恋に落ちてしまうのです。
さてさて捜査の行方はどうなっていってしまうのでしょう。

とても楽しい作品でした。
舞台となったロンドンが、ほんとに素敵な街並みなのです。
ピーターの屋敷のお庭、イングリッシュ・ガーデンは歴史を感じさせます。
魅力いっぱいのその街に行ってみたい気持ちが膨らみました。
全編に気の利いた大人のジョークが溢れ、お洒落で、上手くまとまっている映画だと思います。
もしかしたら、ウディ・アレンのあの五月蠅いくらいのおしゃべりが苦手・・・という人もいらっしゃるかもとは思いますが。そこのところをスカーレット・ヨハンソンが上手い具合にセリフの掛け合いをしているので、随分笑えます。
幾つになっても衰えることなく作品を生み出しているウディ・アレン、すご過ぎる才能ですね。

[DVDで鑑賞]

SCOOP  (2006)
 監督 ウディ・アレン
 スカーレット・ヨハンソン ヒュー・ジャックマン ウディ・アレン イアン・マクシェーン
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テラビシアにかける橋 [映画 *た]

テラビシアにかける橋 「テラビシアにかける橋」、観ました。

国際アンデルセン賞を受賞したという、児童小説の映画化。
小さい頃、兄弟や友達と秘密基地を作って遊んだ事を思い出しました。
田舎育ちで田んぼやビニールハウスのあぜ道を走り回っていましたから。そういえば木や石なんかを敵にして見立て遊びもやりました。

子供の想像力が作り上げた王国“テラビシア”。
好奇心旺盛な子供にとっては、裏山の森も極上の遊び場。
心の目を開けばそこには空想と冒険の世界が広がっています。
いじめられっこの少年と転校生の少女。
誰か一人でも分かり合える友達がいれば、心強くて何でも出来そうな気持ちになると思います。
学校では悪友たちをかわし、放課後は“テラビシア”で冒険にあけくれる。
純粋で勇敢な二人で、一緒に築きあげた王国。

すごく微笑ましく観ていたので、後半の展開は辛かったです。
思いっきり泣いてしまいました・・・場内からもすすり泣きの音が聞こえていたような。
ぽっかりと空いた少年の心の穴を、たくましさで乗り越えて欲しい。
“テラビシア”の存在がその手助けになればいいな、と感じました。

オープニングとエンディングに出てきたイラストがとっても味があってかわいい。
少女を演じたのは「チャーリーとチョコレート工場」でガムを噛み続けていた女の子。
ちょっとキーラ・ナイトレイに似てるなぁ、と思いました。
透明感があって可愛いかった、いい女優さんになってほしいですね。

テラビシアにかける橋

<映画館にて鑑賞>

BRIDGE TO TERABITHIA  (2007)
 監督 ガボア・クスボ
 ジョシュ・ハッチャーソン アンナソフィア・ロブ ロバート・パトリック ズーイー・デシャネル


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椿三十郎 [映画 *た]

椿三十郎 通常盤 「椿三十郎」、観てきました。
62年の黒澤明監督作は未見です。

頭をつき合わせて何やら相談事をする若い侍たち。
映画が始まるや、すぐに劇中に引き込まれました。
時代劇だし、武士の語り口ってちょっと聞き取り難いのですが、
それでも、最初のつかみはお見事!で、すんなり話しの流れに乗ってました。

後はもうストーリーの流れにそって、最後まで楽しくみることができました。
三十郎が多勢を相手に、実に見事に出し抜いていく、それが痛快でたまりません。
頼りないけど、信念を持ったまっすぐな若い侍をまとめていく。
頭も切れて、臨機応変、腕もたつ、魅力的なキャラクターです。
熱い男、織田裕二が、いつもより泥臭く野太く演じていました。

あと、好きなキャラが佐々木蔵之介の役。
彼の場面では、終始笑いが起こる、起こる。
時代劇好きの父親を連れて行ってあげたら喜ぶだろうな、と思いましたね。
今は遠く離れて住んでいるので無理なんですが。

椿三十郎<普及版>
黒澤監督作をみていないので、
前作との違いが分からないのが残念。
これは元がすごく面白いんだろうな、とすぐに想像がつきます。
何としても黒澤監督の「椿三十郎」を観なきゃ、という気持ちに駆られました。





<映画館にて鑑賞>

椿三十郎 (2007) 監督 森田芳光 織田裕二 豊川悦司 松山ケンイチ


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