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カールじいさんの空飛ぶ家 [映画 *か]


カールじいさんの空飛ぶ家 (ディズニーアニメ小説版)
「カールじいさんの空飛ぶ家」、観ました。

幼い頃から冒険家に憧れていたカールじいさんが、愛する妻・エリーとの約束を果たすために、風船で浮かせた家に乗って旅に出た!
「WALL・E/ウォーリー」「モンスターズ・インク」のピクサー・アニメーション・スタジオが贈る最新作。
ピクサー初となるデジタル3D版も同時に公開。

行ってきました~^^カールじいさん。
今回は頑張って足を伸ばしました、3Dが上映されているシネコンまで。
「Disney'sクリスマス・キャロル」の時、3Dに後ろ髪を引かれているような私の記事に、既に3D体験済みの方々から面白い、といったコメントを頂き(ありがとうございました(^0^)/)、その時に、“「カールじいさんの空飛ぶ家」では必ずや3Dでっ!”・・・と、決意の炎をメラメラと燃やしておりました。

それで感想なんですが、私のイメージでは物体が“ぼよよーーん”と前に飛び出して来るような、そんなつもりでいたのですが(この感覚って一昔前なのか?・・・^^;ハハハ)、違いましたね~(文字は浮き出ていたりしてましたが)。
もう、全体が、全てが立体的なんですね。
で、ものすごく奥行きを感じるようになっているんです~。
それに加えて、ピクサーの完成度の高いアニメですから、楽しめない訳がないのかもしれません^^
沢山の風船たちを見るにつけ、あの何ともいえない風船の手触りを思い出すほどでした。

物語はカールじいさんが幼い頃、のちに妻となるエリーと運命の出会いを果たす所から始まります。
エリーはカールに輪をかけた冒険好き、二人はすっかり意気投合し、やがて結ばれます。
仲睦まじい夫婦が共に歳を重ねていく様子を、本当に微笑ましく描き出していて、私はこのプロローグと言える数分で、すっかり泣かされてしまいました。

妻に先立たれたカールじいさんは、今では頑固な偏屈者。
エリーとの思い出が詰まった家で暮らすことが出来なくなった彼は、果たせなかった妻との約束を、今こそ実行に移す時とばかりに、家まるごと旅に出るのです。
ここからの冒険は観てからのお楽しみ^^
おじいさんが主役っていう所を上手~く生かしたアドベンチャーが繰り広げられていて、ストーリーもさすがピクサーだな、という面白さでした。

あと、1つ思ったのが、カールじいさんって・・・(ネタバレかなぁ?反転しときます ちょい桃太郎っぽい?、なんて思ったり? だって、仲間が猿(じゃなくて人間の男の子だけど^^ゴメンネ、ラッセル~)、鳥(ケヴィン)、犬(ダグ)って!? 桃太郎と一緒の仲間でしょ~。と、ひとり心の中で突っ込んでました~^▽^

予告編も3D上映される「アバター」、「トイストーリー3」、「アリス・イン・ワンダーランド」が流れました。
どれも面白そうだった!!

UP  (2009)
 監督 ビート・ドクター
 エドワード・アズナー ジョーダン・ナガイ ボブ・ピーターソン
 クリストファー・プラマー デルロイ・リンドー
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クリムゾン・タイド [映画 *か]


クリムゾン・タイド 特別版 [DVD]
「クリムゾン・タイド」、観ました。

ロシア国内で内戦が勃発、反乱軍が核施設を乗っ取ったことで、世界は核爆弾発射の危機に迫られる。
反乱軍リーダーは行動派と目されており核発射の可能性も高い、そうなると第三次大戦は免れなくなる。
アメリカ海軍の原子力潜水艦“アラバマ”に乗り込んだ乗組員達は、世界を巻き込む大きな危機に対抗するべく出航の途に就くのだった。

先日「サブウェイ123 激突」の観賞後、同じトニー・スコット&デンゼル・ワシントンの顔合わせなら、「クリムゾン・タイド」が断然面白い・・・と言う風な記事を何度か目にしました。
それから気になっていて、観たかったこの作品をレンタル。
いや~~、すごく面白かったです、しかもどっちかと言うと本作のほうが「激突」なんじゃないの~?、って位、男と男の火花がバチバチとぶつかり合っておりました^^

“アラバマ”の艦長であるラムジー大佐は、この道何十年のたたき上げ、人生の大半を潜水艦に捧げてきたと言っても過言で無いような超ベテラン。
実践で培ってきた経験と実績、それらは彼の中で大きな自信となり、時に強引とも思える行動を取りながらも、この艦を動かす原動力のような男です。
その“アラバマ”の副長として、今回初めてこの艦に乗り込んだのが若きハンター少佐。
ハーバード大卒のエリートで、病気で戦線離脱した前任者の代わりとして副長に。
同じ目的の元、出航したはずの対照的な2人の男は、最初は微妙に・・・、ですがやがて決定的な考え方の違いにより、大きな亀裂を生むことになって行くのです。

私はこの作品について、殆ど予備知識がなくて、「クリムゾン・タイド」っていう題名だけは聞いた事があるかなぁ、位でした。
レンタル屋さんで手にとって初めて、“潜水艦もの”ってことを知ったんですから。(←オイオイッ^^;)
何故、ここまでこの映画の情報が自分の中に無かったのかは分かりませんが、逆にそれがすごくラッキーだった~。
だって予備知識も無いお陰で、この緊迫感溢れ、手に汗握る展開を思う存分楽しめたんですもん^^
だからもしかしたら私のように、この作品を良く知らないと言う方がいらっしゃるかもしれないので、あんまり色々書くのはやめようかな、とそんな気になってしまいました。
(多分、結構有名作品だと思うので、皆さん観てらっしゃる・・・かとは思いますが^△^;)

閉塞感漂う潜水艦内部。
そこで繰り広げられる男と男の信念のぶつかり合いは、まさに激突。
劇中、何度か迎える決断の時の緊迫感たるやただ事ではありません。
“潜水艦ものにハズレはない”って定説を聞いたことがありますが、ほんとその通り。
ああっ、よくよく考えてみたら、今まで“潜水艦もの”って観た事がないのかも!
何故か、触手が伸びなかったジャンルだったんだ~、そうか、くぅ~、反省っ(>▲<;

CRMIZON TIDE  (1995)
 監督 トニー・スコット
 デンゼル・ワシントン ジーン・ハックマン ジョージ・ズンザ
 ヴィゴ・モーテンセン ジェームズ・ガンドルフィーニ マット・クレイヴン
 リロ・ブランカトー・Jr ライアン・フィリップ ダニー・ヌッチ リック・シュローダー
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彼が二度愛したS [映画 *か]


彼が二度愛したS [DVD]
「彼が二度愛したS」、観ました。

会計士のジョナサンは人付き合いも無く、孤独な毎日を過ごしていた。
残業で1人仕事をしていた彼の前に、弁護士ワイアットが現れる。
スマートで気の利くワイアットは、ジョナサンともすぐに打ち解ける。
ある日、2人の携帯が間違って入れ替わったのをきっかけに、ワイアットが妖しげなクラブに関わっている事を知ったジョナサン。
ジョナサン自身も、深みに嵌る様にクラブの女性との密会に溺れていく。

ミステリアスで思わせ振りな空気が、冒頭から作品全体に漂います。
生真面目で平凡なジョナサンは、気軽に声を掛けてきたワイアットに心を許す。
いつも1人で過ごす事の多かった孤独な彼は、お洒落で楽しいワイアットと付き合うことで新たな世界が広がったような気になっていくのです。
そうこうする内に、本当に“新たな世界”の扉を開けることになってしまうジョナサン。
ワイアットと携帯を入れ違えた結果、彼に電話を掛けてきた女性達と情事を重ねていくように・・・。

そんな時、待ち合わせの場所に現れた1人の女性。
過去に地下鉄で偶然出会い、心を惹かれたその人だと気付くジョナサン。
この女性との出会いが、ジョナサンをますます危険で、抜け出せない深みへと落していくのです。

前半の不可思議でスキャンダラスな雰囲気は、なかなか興味を惹きつけられ、いったいジョナサンが体験しているのは、現実か虚構か・・・?
そんな風に思いながら、観ていました。
それがある時点を境に、なんだか在り来たりのサスペンス物っぽくなってしまいました。
“ワイアットの正体”が解ってから。
それまでの粋で謎めいた紳士が、実は・・・というのが解ってしまうと、そこからはイマイチ物語にも魅力が無くなってしまったような、そんな気がしてしまいました^^;
そうなってくると、色々と粗が目に付いちゃうのかな、なんて思ったり~、アララ^^;

謎の女性を演じたミシェル・ウィリアムズは、あんまり“魔性”って言う感じしないけど、でもでも、かなり可愛くて男性から見たら“守ってやらねば!俺の側でっ”と、そんな気にさせる魅力があるよね~。
ん!それも“魔性”ってことなのかな≪(^ー^*

DECEPTIONS  (2008)
 監督 マーセル・ランゲネッガー
 ユアン・マクレガー ヒュー・ジャックマン ミシェル・ウィリアムズ
 シャーロット・ランプリング マギー・Q
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荒野の用心棒 [映画 *か]


荒野の用心棒 完全版 スペシャル・エディション [DVD]
「荒野の用心棒」、観ました。

ニューメキシコの寂れた町に現れたジョー。
彼は早撃ちのガンマン。
町は無法者のロホ兄弟と、保安官のバクスター一家に牛耳られ、2大勢力がいがみ合う中で一触即発の緊張感に満ちていた。
ジョーは凄腕と頭脳を武器に両陣営に潜り込み、密かに彼らを煽って戦わせ、組織の切り崩しを狙う。

全くといって良いほど映画が観られず、ストレスが溜ります^^;
映画館はもちろん行く暇もなく、レンタルで届いてる米ドラも中断状態・・・。
毎日昼にBS放送されている韓国ドラマの録画は溜りに溜り、知り合いから借りっ放しの韓ドラも遅々と進んでません(汗)
今の私に、レンタル店にまで足を伸ばす気力がある筈もなく、あっと言う間に週末も終わろうとしています。あぁぁっ。
そんな中、BS放送で録画した(そしてそれも溜め込んでいる^^;)映画をやっと観ました!
それがこの「荒野の用心棒」です。

マカロニ・ウエスタンの代表的な1作だという本作。
そもそも“マカロニ・ウエスタンって何じゃろ?”(←≪(^^;オイオイッ)と言うほど疎い私は、それを調べる所から入りました。
60年代から70年代初め頃までに作られたイタリア製の西部劇をこう呼ぶそうであります。
この「荒野の用心棒」もイタリア映画で、撮影はスペインで行われたそう。
そして、主役のジョーは若き日のクリント・イーストウッドが務めております。

西部劇から連想する私のイメージは、ズバリ“お父さん”。
幼い頃はよくTVで西部劇が放送されていて、父親がかぶり付きで(笑)観ていたものです。
とにかく父親の好みは西部劇と時代劇。
この作品を鑑賞中も、“父親が喜びそうな映画だな~”としきりに思いました^^

さすらいの男・ジョーが立ち寄ったこの小さな町は、法や秩序を無視した実力者が牛耳っている。
無力な町の住民は、ある者は命を奪われ、またある者は妻を奪われ、虐げられて怯える暮らし。
そんな横暴を目にしたジョーは、持ち前の機転を活かして彼らに対抗。
無口な流れ者を演じたイーストウッドの粋な風情に釘付けです^^
そして目にも留まらぬ早撃ちの技には、これぞ西部劇!と詳しくも無いのにしっかり納得してしまいました(笑)

音楽はモリコーネが担当、その哀愁を帯びた口笛の音色は耳に残ること必至。
赤地をバックにジョーの黒い影が浮かんだオープニング、そこでもこの曲が使われていますがカッコ良し。
どことなく日本の時代劇にも共通するような(この作品は黒沢監督の時代劇「用心棒」を西部劇に翻案したそうです)ドラマチックな楽曲でした~。

普段、自分ではなかなか選びそうにないジャンルの作品です。
吹き替えやCMが入るのが嫌で、TV放送は敬遠しがちだったのですが、その点、NHKのBSならその心配もない。
こういう機会を与えてくれる、有難い存在ですね^^

PER UN PUGNO DI DOLLARI  (1964)
 監督 セルジオ・レオーネ
 クリント・イーストウッド ジャン・マリア・ヴォロンテ マリアンネ・コッホ
 ヨゼフ・エッガー マルガリータ・ロサーノ
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画家と庭師とカンパーニュ [映画 *か]


画家と庭師とカンパーニュ [DVD]
「画家と庭師とカンパーニュ」、観ました。

フランス・カンパーニュにある古びた実家に戻った中年画家。
パリでの生活に疲れた彼は、両親が他界し誰も住んでいなかった屋敷に移って来たのだ。
荒れ果てた庭の手入れのためにやって来た庭師が、悪戯だった幼馴染みだと気付く。
彼は慣れた手つきで荒庭を耕し、家庭菜園を作り始める。
こうして再会した旧友同士は、顔を合わせる度に何気ない会話を楽しむのだった。

田園風景が広がるカンパーニュ地方の素朴な美しさに、癒されます。
夏から秋へと微妙に移り変わる時期だが、その微妙さ故にそれを感じ取っているのは画家のみ。
緑はまだまだ生命力を持って眩しく輝き、草木の生長も驚くほど早い、そんなある夏の出来事。

幼少時代を過ごした後、パリに移った画家と対照的に、庭師はずっとカンパーニュの地元で過ごしてきました。
まるでこの村の生き字引の様に、あそこの店はこうだ、アイツはどうしたとレクチャーしてくれるし、庭仕事や田舎暮らしに関してはスペシャリスト。
それは画家が今まで経験してこなかった分野で、庭師が語る薀蓄の数々は、画家にとって新しい世界が開けたような感覚。
都会暮らしで疲れを感じていた画家は、田舎での新しい価値観に触れることで元気を取り戻していきます。

庭師の男はとてもチャーミングで“名字は自分で付けるべきだ”と、画家に“キャンバス”、自分には“ジャルダン”と名付け、お互いをそう呼び合うように。
自分の妻も“奥さん”と呼び、毎年行き先の変わらない旅行に満足している。
長年国鉄の労働者として働き、この地に根を張って生きてきた。
そんな彼の素朴な人柄が、感性豊かな画家にも影響を与えるのは当然のことかも知れません。

絵に対する新たな意欲や、家族との絆を取り戻したキャンバス。
本当はずっと昔から庭師の仕事を切望していて、やっとその機会を与えられたジャルダン。
人との出会いよって、人生がより豊かなものへと変化していく様を、大袈裟過ぎない落ち着いたタッチで描きます。
庭師の言っていたアドバイスが、さりげなく活かされるラストシーンではホロリと泣かされました。

DIALOGUE AVEC MON JADINIER  (2007)
 監督 ジャン・ベッケル
 ダニエル・オートゥイユ ジャン=ピエール・ダルッサン
 ファニー・コタンソン アレクシア・ナヴァール ヒアム・アッバス
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宮廷画家ゴヤは見た [映画 *か]


宮廷画家ゴヤは見た [DVD]
「宮廷画家ゴヤは見た」、観ました。

18世紀末のスペインを舞台に、宮廷画家であるゴヤと、彼のモデルとなった2人の男女の運命を、激動の時代とともに描く。

国王の宮廷画家として活動する一方、権力に対する批判の絵画を世に広めてもいるゴヤ。
ある日、彼のモデルであるイネスが異端審問所へ収容され、帰ってこなくなってしまう。
彼女の父親から相談を受けたゴヤは、肖像画を制作中である神父・ロレンソにイネスの事を聞いてみるのだが・・・。
一度は廃止された拷問を復活させ、異教徒とみなす者を収容してしまう異端審問を強化させたのは、他でもないロレンソ神父その人であった。

「宮廷画家ゴヤは見た」なんて、“この邦題、どうかな?”とか思ってしまいましたが^^;、確かにゴヤ自身の絵画のモデルであった2人の人物を通して、大きな歴史の波に翻弄された時代のスペインを見つめる、ゴヤの姿がありました。

裕福な商人の娘・イネスは輝くような美貌と利発さを兼ね備えており、ゴヤは彼女をモデルに天井画を描いたほど。
肖像画の制作のためゴヤのアトリエを訪れていたロレンソも、絵の中で微笑むイネスに目を留めていた。そして拘束されていると知ると、イネスの元へと赴くのだった。
一方、娘の安否を知りたい一心でロレンソを自宅に招いた父親は、驚くべき行動を起こします。
このお父さんはスゴイと思いました。そんなことしちゃって大丈夫なの?って。
勿論娘を救い出すために、究極の方法だと思っての事でしょう、でも財力も勢いもある人だから出来た技でしょうね。
これに対するロレンソ神父は、父親の前に完敗。
しかし、それによってイネスが帰ってくることはなく、ロレンソは教会を追放されてしまう。

そして15年後。
フランスで起こった革命は各国を巻き込み、やがてスペインにもフランスが進軍、自由の名の元に辺りは目を覆うような戦場と化します。
火の手が上がり、民衆が倒れる様子を、この頃聴覚を失ってしまったゴヤは描き続ける。
フランス軍により体制は代わり、異端審問所は廃止され、拘束されていた人々も解放。
15年ぶりに自分を訪ねてきたイネスのあまりの変貌に、ゴヤは最初気付く事ができない。
そしてイネスから驚きの事実を告げられるのだった。

今日の権力者が明日は罪人。
国を支配する者が取って代わる毎に、法も秩序も入れ替わる。
だからその逆も有り得る。今日の罪人が明日の権力者。
いくら激動の時代とは言え、その変わり身の速さは恐ろしい。
再び自分の前に現れたロレンソにより、ゴヤはそれをまざまざと目にするのです。
ゴヤを筆頭に、主な登場人物が一箇所に集まるラストシーンは、運命の皮肉を感じずにはいられません。

ロレンソ神父を「ノーカントリー」のハビエル・バルデムが。
イネスはナタリー・ポートマンが演じています。
彼女は美形過ぎて、もしかしたら役柄が固定されてしまうのでは?なんて言う余計な心配を吹き飛ばすような大熱演でした。あっぱれ。

エンドロールでゴヤの絵画の数々が紹介されますが、時代を反映してか、どこか不安で恐ろしいものが多かったです。

GOYA’S GHOSTS  (2006)
 監督 ミロス・フォアマン
 ハビエル・バルデム ナタリー・ポートマン ステラン・スカルスガルド 
 ランディ・クエイド ミシェル・ロンズデール ホセ・ルイス・ゴメス
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グラン・トリノ [映画 *か]


グラン・トリノ [DVD]
「グラン・トリノ」、観ました。

妻に先立たれたウォルトは、その頑固で偏屈な気質のため、長年息子家族とも距離を置いて暮らしてきた。
独り住まいの彼を心配して訪ねる神父にも、取り付く島を与えない。
ある夜、ガレージの物音に気付き、銃を構えて犯人の前に立つウォルト。
そこには彼が手塩に掛けた愛車、グラン・トリノがあった。
車を盗もうとしたのは、隣に住むアジア系移民のタオ。
それをきっかけに、ウォルトとタオ一家との交流が始まる。

とにかくウォルトは頑固者で、偏見と差別意識を持ち、そしてそれを口に出す事をはばからない気難しい老人。
そのせいで息子二人もその嫁も、おまけに孫にまで疎まれる存在。
派手な格好をして、彼に眉根を寄せられる中学生の反発はまだしも、小学生くらいの孫にまで恐れられている。
ウォルトの気質もあるだろうけど、きっと両親から悪口を聞いて育ってきたんでしょう。
子供ってそういう所は敏感に感じて、親と一緒の感覚を持ってしまったりする。
それ程、ウォルトと息子達の溝は深く、長きに渡ってしまっていると言うことなのかも。

舞台となるのは移民が段々に増えて来て、色んな人種が肩を並べて住む街。
ウォルトの近所は、タオの一家をはじめアジア系のモン族の人たちが多く移り住み、白人はあまり居なくなってしまったようです。
それでもウォルトは住み慣れた家を頑として動かない。
悪態をつきながら自分の生活圏を守ります。
街では若者たちが好き勝手をやり、人種間の喧嘩も耐えない。
そんな中、タオの従兄弟の不良グループが真面目なタオを引き入れようとします。
ウォルトのグラン・トリノを盗ませようとしたのも、実はこの不良たち。

初めはタオ一家を疎んでいたウォルトですが、タオの姉・スーを助けた事から、徐々に距離を縮めていきます。
そして少し頼りないタオに、同じ男として気合を入れようとします。
それは過去、息子たちとは築く事の出来なかった信頼関係。
人生の終盤で、彼はやっとそれを手にすることが出来た。
過去の体験から心に虚しさを抱えていたウォルトは、少しずつ変わっていくのです。
そんな折、不良グループとの諍いが起こってしまう・・・。

クリント・イーストウッドが4年ぶりに主演を務めた自身による監督作。
時にユーモラスに、時に緊張感を張り詰めさせながら、一人の男の生き様を描きます。
自分のとった行動で、火種に油を注ぐ結果になってしまったウォルトの、決着の付け方とは?
ハッピー・エンドとは言いがたいラストなのに、決して後味の悪くない余韻が残る。
そんな監督特有の持ち味は、今回も健在です。

GRAN TORINO  (2008)
 監督 クリント・イーストウッド
 クリント・イーストウッド ビー・ヴァン アーニー・ハー
 クリストファー・カーリー ジョン・キャロル・リンチ
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ゲット スマート [映画 *か]


ゲット スマート 特別版(2枚組) [DVD]
「ゲット・スマート」、観ました。

アメリカの極秘スパイ機関“コントロール”の腕利き分析官・スマートはスパイへの昇進試験に合格する。
そんな頃、コントロールが目をつけている犯罪集団“カオス”が、コントロール内部を襲撃、スパイの身元に関わる情報を盗まれてしまう。
スマートは整形美女のエージェント99と共に、“カオス”に接近するスパイ作戦を開始する。

スマートを演じるスティーヴ・カレルは、超有名コメディ俳優だそうですが、主演作は初めて観ます。
どことなくインテリジェンスな空気を醸し出していて、生真面目な顔でとぼけたギャグ。
結構、下ネタなんかもあったりするのですが、それを下品に感じさせない。
これが彼のキャラなんでしょうね、知的なボケ。

コメディとは言え、アクションの方もしっかりアクションしてます。
思ったよりずっと、スパイ物を描いていてちょっと驚きました。
スパイらしく空も飛ぶし、カーチェイスもなかなかの迫力。
ロシア(かな?)でのロケも異国情緒があって、そこで活動する2人もカッコ良かった。

笑うには笑ったんだけど、“ナンじゃこりゃ~”とか“しょうもな~”ってとこまで弾け切ってはないです。
笑いとアクションを手堅くまとめた、と言う感じかな^^


ブルース&ロイドの ボクらもゲットスマート [DVD]
“コントロール”のメンバーの、こんなスピンオフも出ているみたい。






GET SMART  (2008)
 監督 ピーター・シーガル
 ステーヴ・カレル アン・ハサウェイ アラン・アーキン
 ドウェイン・ジョンソン テレンス・スタンプ マシ・オカ
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君のためなら千回でも [映画 *か]


君のためなら千回でも スペシャル・エディション [DVD]
「君のためなら千回でも」、観ました。

1970年代のアフガニスタン・カブール。
アミールとハッサンは兄弟のように育ってきた。
物語を書くのが大好きで、少し気弱なアミール。
アミールの家の使用人の息子で、真っ直ぐで純粋な心の持ち主のハッサン。
いつもアミールを尊重し、精神的な支えでもあったハッサンをある事件が襲う。事件はハッサンだけでなく、アミールの心にも影を落とす。
それをきっかけに、2人の間には深い溝ができてしまう。
時を同じくして、ソ連がアフガンに侵攻、アミール一家はアメリカへと亡命する。
20年余り経ったある日、サンフランシスコで暮らすアミールの元に1本の電話が入る。
その内容は、彼を故郷へ向かわせるものであった・・・。

2人が子供の頃、まだ平和なアフガニスタンの街は活気に溢れ、子供達が凧揚げに夢中になって走り回る光景が見られます。
ここでの凧揚げは真剣勝負。凧糸を自由に操り相手の糸が切れるまで、凧を動かしたり糸を絡めたりして勝負します。
2人1組でのチーム戦、もちろんアミールとハッサンは息のあった所を見せます。
遠くには雪を被った山脈が連なり、どこまでも広い大地には、凧を舞い上がらせる風が吹き抜ける。
その中に子供達が凧を追って駆け抜ける歓声が響き渡ります。

アミールは裕福な家庭の息子で、着ている服もこざっぱりしてるし、何不自由ない雰囲気。
一方、ハッサンは普段からアミールの食事の準備をし、使用人である父親を手伝って働いています。
実は読み書きも出来ず、アミールから読み聞く本や、彼が作った物語を聞かせてもらうのが楽しみ。
よく出来たアミールの物語に的を得た指摘をする所や、普段のハッサンを見るにつけ、人間的に成長していて立派と感じます。
凧揚げ時もリードしているのはハッサンの方です。
アミールの父親も、何かにつけてハッサンに親身に接していている。
そんな中で2人の友情は続いてきた。

ところが、強い絆で結ばれていた二人を引き裂く事件が起こる。
同じ国の中でも、民族の違いから生じる感情、身分の差から生まれる感情。
そして、友情への嫉妬心。それらがハッサンに襲い掛かります。
その時アミールのとった行動は・・・。
自分に心から信頼を寄せてくれているハッサンを裏切ってしまった後ろめたさが、アミールにまとわりつく。
耐えられないアミールは、酷い仕打ちでハッサンを遠ざけてしまいます。
その仕打ちさえも、黙って受け入れるハッサン。
やがて激しい時代の波に、流されるように離れてしまった2人。

再びアミールがアフガニスタンの地を訪れた時、タリバン政権下の街は、昔の面影を残さぬ姿に変貌していました。
活気のあった通りは瓦礫が転がり、銃を持った男達が目を光らせる。
そして、凧揚げも禁止されてしまった・・・。
戦争は命を奪うばかりでは物足りず、人の尊厳も踏みにじる。それが子供であろうと。
危険と隣り合わせの街を行くアミール。
遠い昔、捨ててしまった友に報いるために。大事なものを守るために。

観ていて何度も涙が流れました。
ハッサンの懐の広さはどこから来るのでしょうか?
アミールと過ごす日常が、彼にとっては全てであり、かけがえのない友情を感じていたから?
きっとそうだろうし、ハッサンの持って生まれた性分の良さもあったのでしょう。
“君のためなら千回でも”
こんな言葉をかけてもらえる幸せ。
“君のためなら千回でも”
そして、誰かのためにそう言ってあげられることも幸せなんだと思いました。

-DVDで観賞-

THE KITE RUNNER  (2008)
 監督 マーク・フォスター
 ハリド・アブダラ ホマユン・エルシャデイ アフマド・ハーン・マフムードザダ
 ショーン・トーブ アトッサ・レオーニ アリ・ダネシュ・バクティリア
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幻影師アイゼンハイム [映画 *か]


幻影師 アイゼンハイム
「幻影師アイゼンハイム」、観ました。

19世紀末のウィーン。
誰も見たことのない奇抜なイリュージョンで、世間の注目を浴びはじめたアイゼンハイム。
彼が一人の女性と再会した事により、運命の歯車が回り始める・・・。

面白かったです~^^
ネタバレになりそうな気がするので、あんまり色々書けないのですがこの雰囲気、大好き。
時代物好き、幻想的なもの好き、奇奇怪怪としたお話好きな方、オススメします!
あと、許されない恋愛ものって要素もありです(*^ー^*)

映像もすごく綺麗で、ちょっと黄色っぽい色合いが昔風であり、時代とマッチしています。
イリュージョンが行われる劇場も、ぼんやりと灯りに浮き上がる様子がとても美しい。
幻影を操るアイゼンハイム役・エドワード・ノートンをはじめ、恋敵(お馴染み^^)のルーファス・シーウェル、初めて見た令嬢役のジェシカ・ビールなど、的確な配役も安心してみていられました。
中でも、私が一番お気に入りだったのは、狂言回し的な役割のポール・ジアマッティ。(この人、結構イイよね~^^)
彼の心持ちに共感しながら、彼目線で観てたな~、と思います。

細かい事は置いておいて、この世界&この空気に浸りたい・・・そんな作品でした。

[DVDで鑑賞]

THE ILLUSIONIST  (2006)
 監督 ニール・バーガー
 エドワード・ノートン ポール・ジアマッティ ジェシカ・ビール ルーファス・シーウェル
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