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ザ・タウン [映画 *さ]


ザ・タウン (ベン・アフレック 監督・主演) [DVD]
「ザ・タウン」、観ました。

強盗を生業とする犯罪集団に身を置く男を主人公としたクライム・サスペンス。
監督は「ゴーン・ベイビー・ゴーン」に続いて本作が2作目となるベン・アフレック。
主演と脚本も務めている。

ベン・アフレックの初監督作だった「ゴーン・ベイビー・ゴーン」は、私にとって高評価な作品でした。
1つの誘拐事件を発端にして徐々に炙り出される真実、また最後に投げかけられる問いに対して、観ているこちらは答えに窮してしまう、とても考えさせられる終わり方で深い余韻を残しました。
それまで良い印象では無かったベンに対する評価もグッと上がったのは言うまでもありません。
だから本作の公開を心待ちにしていたんです。

年間300件以上の強盗事件が発生する街・ボストン。
街の北東部に位置するチャールズタウンは通称“タウン”と呼ばれ、そこでは稼業のように親から子へと強盗が受け継がれている。
タウンで生まれ育ったダグ(ベン・アフレック)もまたその一人であり、幼馴染のジェム(ジェレミー・レナー)ら4人でチームを組み、犯行グループのリーダーを務めていた。
ある日強盗に入った銀行で、クレアという女性を人質にとって逃走したダグたち。
このクレアとの出会いが、ダグの心に変化をもたらして行くのだった・・・。

冒頭から銀行へ押し入るシーンで幕を開け、畳み掛けるようにストーリーが展開されていきます。
プロの強盗であるダグたちはまんまと犯行をやり遂げるのですが、人質をとるという今までやったことのないルール違反を犯してしまう。
覆面で武装した彼らの素顔はクレアには見られていない為、後に解放、しかしジェムは自分達にとって不利となるようであれば容赦はしない構えを見せます。
何故かクレアに心惹かれるダグは秘かに彼女の後を付け、その際ひょんな事から言葉を交わしてしまい、それを始まりにして急速に心を寄せ合うようになるのです。
クレアとの関係が深まるにつれ、ダグは自身の生き方を改めたいという願望を強くするのですが、周りがそれを許すはずも無く。

仲間もそうだし、仕事を仕切っている元締めもそう、だれ一人ダグを見逃そうとはしてくれない。
脈々と受け継いできた強盗稼業が染み付ききってしまっていて、抜け出すのは至難の技。
何よりタウンにがんじがらめにされているようでした。
そして一方では、ダグを追うFBIも捜査の網を絞り込みつつある。
この場所以外で生きることなど考えられない仲間たちとの縁を断ち切り、新天地で新たな人生を歩むには“死”と“逃亡”しか道がない、というのも何とも・・・。

アクションにはかなり力が入っていて、後半の山場となるスタジアム内での場面もみせました。
ドラマ部分もきっちりと紡ぎ上げていたと思うし。
やっぱりベン・アフレックの監督としての腕は中々なのではないでしょうか。
彼の映画のどこがいいかと言うと、すごく骨太な感じがするんですよね。
軽くない所が良いのではないかと。
それから前作も今作も、ベン自身の故郷であるボストンを舞台にしている訳ですが、地元に対する思い入れが強いのでしょうか。
そういう事もあってなのか、1本気持ちが入っているような気がしました。

ジェム役のジェレミー・レナーは良い。
目で演技が出来る俳優さんだと思いました。
すごく危なそうなキャラなんですが、演技もそんな感じでちょっと怖いのですが、ふとした目の中にダグへの友情が垣間見えるのです、上手いです。

THE TOWN  (2010)
 監督 ベン・アフレック
 ベン・アフレック ジョン・ハム レベッカ・ホール ジェレミー・レナー
 ブレイク・ライヴリー タイタス・ウェリヴァー ピート・ホスルスウェイト クリス・クーパー
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