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ソーシャル・ネットワーク [映画 *さ]


ソーシャル・ネットワーク (デビッド・フィンチャー 監督) [DVD]
「ソーシャル・ネットワーク」、観ました。

世界最大の会員数を持つSNSサイト「Facebook」。
創設者であるマーク・ザッカーバーグがいかにしてこのサイトを立ち上げ、ネットワークを広げて行ったのかを描いたドラマ。

先に行われたゴールデン・グローブ賞で作品賞、監督賞、脚本賞、音楽賞の4冠に輝き話題となっていたのも記憶に新しいところ。
ゴールデン・グローブ賞は、その後に行われるアカデミー賞の行方を占う意味でも例年注目を集めています。
本作は今年の賞獲りの大本命と鳴り物入りだったので、面目躍如たる結果と言えるでしょう。
気になるアカデミー賞のノミネーション発表は25日、授賞式は2月27日(どちらも現地時間)と言うことですので、映画ファンにとっては楽しい季節がいよいよ到来、ってところです^^

さて映画のほうですが、2時間という時間を感じさせない構成になっていて、「Facebook」とマーク・ザッカーバーグという青年に対する興味を削がれる事無くあっと言う間に最後まで観てしまった・・・という感想。
私自身はネットに関してはずい分と疎いほうだと思うので、話について行けるのか正直心配な面もあったのですが^^;、その点ではひとまず安心。
ネット上のコミュニティサイト・・・最初はマークが通うハーバード大の学生間のコミュニケーションの為に作られた「Facebook」が、次々と周りの大学をも巻き込んで会員数を増やし、やがてはネットワークを全世界にまで広げていく様は破竹の勢い。
そしてそれに合わせるかのように、映画の語り口にもスピード感がありました。

そもそもの切欠は、彼女に振られた腹いせにマークが女子学生の証明写真をウェブ上に公開しゲームを始めた事(これが「Facebook」の名前の由来ともなった)。
ゲームは瞬く間に学生の間に広まり、マークは大学内で一躍時の人になる一方女子学生からは大ひんしゅく。
そんなマークの頭脳に一目置いた学生仲間からネットワーク立ち上げを誘われるもそれを反故にし、一方で自分は親友と共に同じような趣旨のサイトを作ってしまう。
何とも自己中心的で周りが見えない主人公、自分の欲求を抑えることなく突っ走る。
しかしマークにしてみれば拠り良いシステムを構築しただけ、他の誰よりも先を行くものを追求しているだけ。
それを可能にする才能を持つ者が腕を揮っているだけだよ、といった風情で悪気は感じていないようでした。

ネットのコミュニティ構築で寵児と持てはやされても、実社会では他人との会話も上手くかみ合わない事が多いマーク。
この世代を見る自分はもう、親目線でしか見られなくなってきています。
彼を見ていると“それは違うだろ”と腹が立つと同時に、“(頭は良くても)なんと不器用なんだ”と胸が痛みました。

やがてマークは「Facebook」を世界最大のSNSサイトへと導いていきます。
しかしその過程で共同経営者である親友、またハーバードの学生たちから訴訟を起こされてしまう。
世界最年少の億万長者という成功の影で、無くしたものの大きさは如何ばかりか。

矢継ぎ早に繰り出される台詞の応酬、スリリングな展開に目が離せません。
面白かったです。

THE SOCIAL NETWORK  (2010)
 監督 デヴィッド・フィンチャー
 ジェシー・アイゼンバーグ アンドリュー・ガーフィールド ジャスティン・ティンバーレイク
 アーミー・ハマー マックス・ミンゲラ ブレンダ・ソング ルーニー・マーラ
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てくてく

おぉ!次郎さん。
こんばんは^^
いつもnice!をありがとうございます。

xml_xslさん。
こんばんは^^
いつもnice!をありがとうございます。
by てくてく (2011-01-23 18:53) 

macaron

こんばんわ。

ソーシャル・ネットワーク今日観てきました。
ゴールデン・グローブ賞などでも話題になっている作品なので
気になってましたが評判通りストーリーに引き込まれて
観入ってしまいました(^^)
天才マークが手にしたものと失ったもの・・・
なんだか切ない気分にもさせられた作品でしたが
テンポが良くてあっという間に終わった感じですね~
by macaron (2011-01-23 21:12) 

naotomo

はじめまして。

ソーシャル・ネットワーク、私も見ました。
正直なところ、私的にはいまいちの映画でした。

私が思うに、ソーシャル・ネットワークという映画、主人公マーク・ザッカーバーグを描いた物語ではなくて、Facebookという急成長するサービスの誕生にあたって、周囲で起こる人間たちのドラマではないでしょうか?

主人公が得たものと失ったものという視点ももちろんありますが、友達を一人失ったぐらいで、人生で大切なものを失ったとは言えないような気がします。

変なことばかり書いて、申し訳ありませんでした。
ではでは...
by naotomo (2011-01-25 14:26) 

てくてく

macaronさん。
こんばんは^^
テンポが良かったですね!
何より台詞回しが早かった。
私もあっと言う間に終わってしまった気がしました。
今から賞レースの行方がきになりますね^^
nice!&コメント、ありがとうございます。

naotomoさん。
はじめまして、こんばんは^^
そうですね、人間ドラマの面が強かったですね。
そこの部分も上手く作られていて見応えがありました。
私は観る前に思っていたより面白かったです。
話について行けて良かったですし^^;
コメント、ありがとうございます。

あきらさん。
こんばんは^^
いつもnice!をありがとうございます。
by てくてく (2011-01-25 21:48) 

虹子

てくてくさん、
なんと、私もこの話題作をちゃんと観ました!!(笑)
いや~~1年ぶりぐらいでしょうかね。^^;
それで、今日はいそいそとてくてくさんのところへ
やってきたというわけです。

「親目線」。まさに。
私はもう彼ら(マークだけでなく)には別世界を感じました。
その彼らの世界観が、よく表された映画でした。
by 虹子 (2011-01-26 19:28) 

hash

>何とも自己中心的で
これだけ主人公に共感の持てない映画を面白いと思ったのは初めてのような気がします。^^
双子役を一人の俳優に二役で演じさせるなどD・フィンチャーらしいところもありますが、脚本と編集の良さが際立っていたように感じました。
少なくとも、アカデミー賞で編集賞は確定ではないかと思います。
by hash (2011-01-27 00:04) 

きさ

見ました。面白かったです。
「Facebook」の創業者アイゼンバーグらを主役にした話ですがかなりフィクションが入っているみたいです。
アイゼンバーグを訴えて和解金を手にしたもう一人の創業者のサベリンの視点に偏っているとも言われていますね。
映画としてはフィンチャー監督が「ファイト・クラブ」で暴力で自己実現をしていった主人公の様にSNSの創設に自己実現をかけたが空しかったという話になっているかな。
演出には力があり一気に見せられます。
やはりアイゼンバーグを訴えた双子のウィンクルボス兄弟をアーミー・ハマーが一人二役で演じていますが、双子にしか見えないです。
VFXだと何でもできますね。
あまり「Facebook」創設の実話の映画化という事にこだわらなければ楽しめると思いました。
by きさ (2011-01-27 08:46) 

てくてく

虹子さん。
こんにちは^^
せっかくお越しいただいたのに
お返事が大変遅れてしまってすみません。
お許しください! 

ほんと親目線になってしまいますよね。
私はマークの人との距離のとり方が
見ていてすごく胸が痛かったです。
私だって対人関係がそんなに得意ではないけど、
益々そういうのが苦手な人が増えているのかな・・・なんて。
いつもコメントをありがとうございます。

hashさん。
こんにちは^^
お返事が大変遅くなり、申し訳ありませんでした。
双子は一人の役者さんが演じていたんですね。
そっくりなんだけど、ちゃんと個性がある双子でした。
映像的にはそこにこだわって作ってたのかな?
ストーリーは時間軸が頻繁に前後した割には
分かりやすい作りでした。
さて、アカデミー賞、楽しみですね^^
nice!&コメント、ありがとうございます。

きささん。
こんにちは^^
お返事が大変遅くなり、申し訳ありませんでした。
つい最近の出来事なのに、こんなに映画にしちゃって大丈夫?
と思ったら、フィクションもかなり入っているんですね。
やっぱりそうなんでしょうね、ちょっとホッとしたり^^;

サベリンを演じたアンドリュー・ガーフィールドも良かったです。
新スパイダーマンも楽しみですね。
nice!&コメント、ありがとうございます。

Extra-Lowさん。
こんにちは^^
いつもnice!をありがとうございます。
by てくてく (2011-02-06 14:38) 

non_0101

こんばんは。
> 無くしたものの大きさは如何ばかりか。
でしたね(T_T)
あのラストの行動があまりにも哀しかったです☆
by non_0101 (2011-02-06 20:48) 

てくてく

nonさん。
こんばんは^^
ラストの行動は切なかったですね~。
本人はそうしようと思っていないにしても
大事な人が離れていくように仕向けてしまっているんですもんね。
nice!&コメント、ありがとうございます。
by てくてく (2011-02-09 00:03) 

cs

この作品、ほんと面白かったしユニークでしたね。
とんでもない情報量だし、時間があっちこっち飛んだり、難解になっても不思議はないのに、自分も惹きこまれて一気に観てしまいました。
その上、状況的に見て主人公に同情もできないのに。
先鋭的な才能はあるかもしれないけど明らかにコミュニケーション能力には問題ありな彼が電脳の世界で自己実現していくツールがコミュニケーションの場の提供って、面白いというか皮肉というか・・・・。
by cs (2011-02-12 16:25) 

てくてく

csさん。
こんばんは^^
ユニーク・・・一言で表すとこれがピッタリ来るかもしれません^^
一見、分かりにくそうな内容な気もするし
時間軸も前後しますし
こんがらがってしまいそうな所を
上手く作っていましたよね~。
描いている登場人物たちも
一筋縄でいかない感じでしたし。
ユニークな作品でした!
nice!&コメント、ありがとうございます。
by てくてく (2011-02-12 20:31) 

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